礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

『週刊スピリッツ』と参議院選の争点

2016-07-09 03:49:39 | コラムと名言

◎『週刊スピリッツ』と参議院選の争点

 七月四日発売の漫画週刊誌『週刊スピリッツ』(二〇一六年七月一八日号)が話題である。私も一冊、買ってみた。もちろん、目当ては、「特別付録[日本国憲法全文]」である。
 この付録は、巻頭近くに綴じ込みになっているが、ミシン目がついているので、切り離すこともできる。A4判で、表紙・ウラ表紙含め、四四ページである。十三人の漫画家による、見開き大のイラストがあって、その間に「日本国憲法」の全文が紹介されている。
 本文では、日本国憲法のポイントを、ノンフィクションライターの神田憲行さんが解説している。これは、猫のツブ(吉田戦車さんの連載マンガ『おかゆユネコ』の主人公)が、神田さんに質問するという形になっている。いかにも漫画週刊誌にふさわしい工夫である。
 ツブの質問は、大きく分けて、次の三つ。
・日本国憲法の特徴ってなんなの?
・憲法は国にとっての最高法規って、どういう意味…?
・「憲法改正」結局、どこを改正するの?
 この三つの質問のところに、それぞれ、さらに細かい質問がついていて、全部で四ページ。この解説が、簡潔で、わかりやすく、バランスもよい。付録もよかったが、それ以上に、神田憲行さんの解説がよいという印象を持った。
 本日は、その一部を紹介してみたい。

「憲法改正」結局、どこを改正するの?
明確に決まっていない!?
 自民党は「新憲法制定」を党の綱領にしており、安倍政権も発足以来、さまざまな憲法改正のアイディアを明らかにしています。憲法改正をやりやすくするための第96条改正、大震災などに備えるための緊急事態条項の新設、第9条改正などです。また、憲法の全面的改正である自民党改正草案も掲げています。しかしどれもテーマとして取り上げると専門家から厳しく批判されています。今度の参議院議員選挙でも憲法改正が争点になるのか否か、取り沙汰されているものの、本稿執筆時点では明らかではありません。
 憲法改正には①衆参両議院で国会議員の3分の2が賛成すること②そののち国民投票で過半数の賛成が必要になります(第96条)。現在衆議院では改憲に意欲的な自公両党の議席が3分の2を超えており、参議院選挙の結果で改憲派の議席が3分の2を超すと、憲法改正が具体的に動き出す可能性があります。
 改正するかしないか、するとしてもどのように改正するのか、すべては国民である私たちが決めることです。それは私たちが憲法制定権力、すなわち憲法を変える権力を持っているからです(第96条)。これが「国民主権」のもうひとつの意味です。
 憲法制定権力とは「国の最高法規」を変えるという、この国における至高の権力です。私たちはみな等しく、その権力を担当しています。しかしその割りには、私たちは憲法について積極的に知ろうとしてこなかったと思います。

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