昔、私が金融機関に勤めていたある日、一橋大卒の或る社員と共同でセミナーのようなものを担当したことがあります。
それを受けるのは、金融機関に勤めて間もない社員その他で、1回に10数名が対象でしたが、講師を私と一橋とで務めました。
各自が同じ教材を持って、こうして一定の時間講習を受け、最後にテストをして理解度を確かめますが、一橋の講義を聞いていた私はうなりました。
「う、うまい!」
同じ教材を使っているのに、一橋の方は、その中から本当に(最低限度)テストに必要なところだけを巧みにピックアップして、しかもそれを分かりやすく噛み砕き、並べ替えをしながら優しく滑らかに解説しました。
後で一橋にそれとなくコツを聞いてみましたが、彼の口から出てきた言葉にまたまた驚きました。
彼はこういいました。
「別に難しいことは考えていませんが。ただ、僕は本や文章を読んでいると、その中のどの部分、どの単語や言い回しが重要で、反対にどの部分がカットして差し支えないかが立体的に見えるんです」
な、生意気に!
そう思わないでもない私でしたが、しかし、それでもやっぱり「これが一橋大の実力か」と素直に頭を下げました。
文章を読むことを積み重ねると、それだけで少なくともこの一橋の足元くらいのところには立てるようになることを、その後私は自らの仕事の中で経験実感しました。
今、ACSでは看板講師である東大卒を初め、みながこの一橋の境地を身につけたつわもの達です。
そこには、教科書を読んで、そこに見える立体的な視界の中から重要ポイントを次々と拾い上げ、そして優しく滑らかにこれを伝授する指導があります。
極端な話、人の話をまじめにちゃんと聞く事の出来る生徒なら、おそらく99パーセントの確率で理解度が増していくと信じています。
真面目に話を聞けない子は………うーん、どうでしょうね。
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