「怒る」と「叱る」とは自ずからその意味合いが異なります。
生徒たちを叱ると、大概の生徒は「怒られた」と表現します。
そこがそもそも「わかってない」ところです。
こういうと誤解されてしまいがちですが、生徒たちが(彼らが言うところの)「怒られた」理由の正体が分からないまま、いつまでもそれを引きずったところで、他人である講師はじめ私たちスタッフには何の痛みもありません。
痛いのは授業料を負担している保護者と、そして近い将来の生徒たち自身です。
でも、私たちは、そういう目に遭わせたくないから「叱っている」のです。
そして、そこには叱るだけの合理的理由があります。
今日叱ったのは、もうあと30日もない高校受験の日を知ったうえで、そしてあれもこれも今やるべきことがあることもしりながらそれをせず遊びに夢中になって反省しない子に対してです。
はっきり言えば、そういう相手をいまさら叱ったところで何も得るものはないかもしれません。
でも、私たちはプロですから、「それでも叱る。最後の最後まで受験生の背中を押す」のです。
たとえその子が全体の中のごくごく一部であっても、また、受験生たち自身は、自分たちの背中を押されているのだと自覚していなくても、です。