4月の教室が無事に終了しました。
直近の行事は8日の花まつり(お釈迦様の誕生日)。
笋を誕生仏に見立て、仏の座や散華、春の恵み
などを飾りました。
お菓子とお茶。
花まつりを連想させる釣鐘まんじゅうと甘茶などで
テーブルに桜を咲かせてみました。
久しぶりに手書き文字を添えました。
雰囲気を盛り上げたようで良かったです(照)。
今月17日から始まる春の土用。
五行説の考え方から、春の土用には「い」のつく
もの、あるいは「いのつく白いもの」を食べて
乗り切る、とされています。
ワークショップは、旬の「い」ちごを使い
皆さんとババロアを作りました。
いちごの薬膳としての効能は、肝と脾胃によく、
養肝、健胃、消食など。
セミナーで話すのですが暦と、旬と、効能とが
合ってしまう優れもの!
フレッシュいちごで作ったババロア液と生クリーム
を合わせるとピンクの乙女色に(笑)。
デサート用はグラスに、お持ち帰り用は市販の
タルト台に流し入れました。
お食事(五季食楽と言っています)。
テーマは「晩春の家庭薬膳、春土用の候」。
肝の働きを妨げずに不調を祓う、です。
暖かな日差しにようやく春を実感する4月。
一方では花曇り、花に嵐、菜種梅雨、春の長雨など
穏やかな花の季節でもありながらも曇りの日が多い、
風の強い日または雨が多いなどがあります。
このような気候変化を体の中に引き入れることの
ないよう、また木の芽どきには疲れを感じやすく
なるので(花疲れ)、気をよい状態に保つ・コント
ロールすることを心がけました。
次に、春の季節の最後、春の土用と重なる穀雨の頃。
ストレス対策です。ディストレスからメンタルの
不調へと進まないように。
ストレスはそれを感じる人の数だけ存在するので
気をつけたいところです。
薬膳では「肝」が自律神経と情緒系のところ。
枝葉を伸ばす木々のように、これをやろう、あれも
やろう、伸ばそう、とやる気が起きる・育てようと
する 一方で やる気が失せるようなことを嫌います。
最後に春の土用。
期間中は、自分の中に華やかさを取り込み、その
エネルギーを身体に吸収させる。
そうすることで冬のこわばった身体を目覚めさせる、
としています。このときも頑張るのが肝。
体内の解毒を排出しようとするそう。
食前のドリンクは柑橘ミックスソーダ。
柑橘が美味しい春。
気をコントロールするには(気を) めぐらせる、
ということも大切で、これには柑橘類などの
香りが効果的。同時に、柑橘のもつ苦味(相生) で
鎮静作用と排泄作用を摂りました。
肉料理は薬膳風のポークリエット。
豚肉を煮込む際に漢方の杜松子やハーブを。
魚料理は焼さんまの玉ねぎ酢マリネ。
さんまには補虚損という効能があって、
ストレスや過労による損傷を補強します。
さんまと玉ねぎ、また、玉ねぎと酢の
組み合わせには血栓の予防効果も。
大切なのは、酢(すっぱいもの) に対する味の調整。
酸味は肝の働きを促すので、肝には酸っぱいものが
よいとされています。しかし、肝が働き過ぎると
一方では(相克の) 脾を押さえつけてしまって
消化吸収作用が弱りがちになるといいます。
甘味を適量加えてそれを調整します。
春にんじんは酒炒りでご紹介。
酵素対策、抗酸化力を上げる摂り方がポイント。
野菜料理はサラダメニュー。
新じゃがいもで作るドレッシングを添えました。
具材は、五行説の色(五色) から青(緑) の食品。
青(緑) の食品には、肝の働きを整える・高める、
陽気を安定させてのぼせやイライラを軽減する
という働きがあります。
「直会」から仏豆の別名をもつそら豆、
「花疲れ回復効果」からアスパラガス、
春の土用によいとされる「いのつく白いもの」
からイカ。サラダ菜を敷いたのは、玉レタスよりも
(リーフレタス) のほうが栄養価が高いという理由。
盛りつけは各自、実習していただきました。
そら豆の蝶々が飛んでいて微笑む場面も(笑)。
スープはキャベツのスープ。
葉も芯もざく切り。
キャベツと同じく、甘味の性質をもつじゃがいも
でとろみをつけました。
仕上げはカリカリベーコンとイタリアンパセリ(ソース)。
主食はパン。
今月12日はパンの記念日だそうですね。
食パンはプレーンとよもぎ。
ライ麦パンは配合比率80%と20%を用意。
発酵バターを塗り、オープンサンドにして
召し上がっていただきました。
教室初のパン企画は大成功!
いちごのババロア。
イースターエッグにも見えてきた桜のロイズチョコレート
とイースターバニー(のチョコレート) をちょこり(笑)。
漢方ティーは、大分産のサフランと市販のベリーティー
をブレンド。甘さの調整は桜のマシュマロで。
今月もご参加いただきありがとうございました。
生徒さまが亡父につながるエピソードをお持ち
くださってもう感激!
季節の行事の飾り(室礼) には、わたくしの手から・手を
通じて心の思いを伝え、完成させていくという背景が
あります。お釈迦様が繋いでくれたご縁なのかなあ。
ジーン。
◎次回は令和元年5月11(土)、12(日)
暦は立夏、小満。
ワークショップはお茶。
九州は茶どころがいっぱい!
各地から茶の香が届きます。
きちんと淹れる緑茶と、アレンジ抹茶で
お茶を楽しみましょう。
五季食楽(お食事) は夏季養生、初夏。
梅雨に入る前、身体の調整をしておきましょう。
場所:大分県大分市。
募集状況:4月10日現在、12日(日) のみ空席1。
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