日本スノーモービル安全普及協会 「国立公園、国定公園エリアマップ」より転載
http://www.jssa-smb.org/nationalparks/index.html
5. スノーモービルの乗り入れ規制とその実態。
東北に限らず、全国各地でこれだけ増加の一方を辿る「山モビラー?」だが、その乗り入れに対してどの様な規制が敷かれているのか?それを知るには、まず自然公園法についての基礎知識が必要です。 「自然公園法」のなかには、「自然公園特別保護地域」という規定が有りますが、その特別保護区とは例えば次のとうりです。
【特別保護区とは】
国立公園と国定公園では、各種行為が規制される特別地域の中でも特にすぐれた景観を保護する為、山形県内7ヶ所の特別保護区が指定されています。特別保護区は、それそれの自然を公園を特徴付ける、優れたしかしながら壊れやすい景観や生態系を有しています。こうした景観を未来に残す為に、特別保護区では特別地域での規制に加えてさらに厳重な規制が行われており、この地域における自然環境が人為による変更を招かない様保全が図られていますまた、平成18年1月から、新たな規制が加わりました。
【特別保護区はどこにある】
山形県全図公園区域には国立公園、国定公園のの山頂部に朱色の区域が有ります。この区域が特別保護区です。特別保護区の利用については、自然環境を守る為に色々な禁止事項が有ります。
【特別保護区でしてはならない事】
1. 工作物の新知己、改築、増築。 2. 木竹の伐採 3. 鉱物の採取、土石の採取水 4. 河川、湖沼の水量の増減 5. 広告物の設置、表示 6. 水面の埋め立て、干拓 7. 土地の開墾、干拓 8. 工作物の色彩の変更 9. 木竹の損傷 10. 木竹の植栽 11. 家畜の放牧 12. 野外での物の集積、貯蔵 13. 火入れ、焚き火 14. 植物採取、損傷、落葉、落ち枝の採取 15. 動物の捕獲、殺傷、動物の卵の採取、損傷 16. 道路、広場以外での車馬、動力船の使用、航空機の着陸、 (スノーモービル等の走行も出来ません。加えて車馬の乗り入れ規制区域も走行は出来ません。) 17. 木竹以外の植物の植栽、植物の種子を蒔くこと。(平成18年1月から) 18. 動物を放つこと。(平成18年1月から) (ペットにはリードを付ける、あるいはキャリーバックを用いるなどして下さい。なお、山形県動物の保護および管理に関する条例により、飼い犬を運動させる際には、鎖等で確実に保持する事が義務付けられています。)
※ 以上、山形県自然公園等保全整備促進協議会 「自然公園へ行こう」より引用。
【違反した者に対する罰則は?】
「自然環境保全地域内」に許可無くスノーモビルなどを乗り入れると,自然公園法,自然環境保全法により,6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課せられます。
ここで言う特別保護地域ですが、一般的にはMAPなどが手に入り難く、今回は山形県の緑自然課にお願いし、MAPと共に参考資料を送って頂きました。残念ながら山形県のHPには掲載されていませんが、スノーモービルメーカーの業界団体である、日本スノーモービル安全普及協会に「国立公園、国定公園エリアマップ」に全国の規制区域が掲載されています。
例えば上記のような規制区域が設定されています。
しかし良く見ててみると、 法的に規制が加えられているのは山頂付近の一部で、通常我々山スキーヤーが活動している地域の内のほんの狭い範囲でしかありません。これだけの限ら範囲のみで本当に効果があるのか?またはモビラーに十分な告知がなされているのだろうか?
もしこのマップを見たモビラーにとってはどう映るのか?もしかすると鳥海山山頂の一部を覗けば「何処でもオー^プンで、殆ど規制を受けない素晴らしい無限のフィールドが広がっている」、「こんな素晴らしいフィールドがまだ東北に残されていたのか?」と考えるするのではないのか?つまり規制を強化するのが目的の筈が、逆に勢いを増長する結果になるのではないのかと心配します。規制から外れれば何をやってもかまわないと思われては困るのです。
【実際の効果と現状は?その問題点は?】
ここで良く考慮し無ければならないのは、法律の運用とその効果。そこで次のような問題点が浮かび上がってきます。
① 自然公園法、自然環境保全法は当然ながら現行犯逮捕しか出来ない。
つまりこの違反者を取り締まる場合、実質的には現行犯逮捕によらなければなりません。逮捕特権を持っている警察官による逮捕が前提で、自然監視員、行政の環境保護の担当者は当然その特権は無く、出来るのは注意を喚起する事くらいでしょう。また、この種の法律は常習犯を取り締まる事を目的とし、その為には多くの証拠を基にした証明が必要となるでしょう。実際この法律による逮捕者は私の知る限り無く、実質的にはザル法と言わざるを得ません。
② 各都道府県によってその対応は温度差が有り、規制の範囲、対応の姿勢にはばらつきが有る。
例えば鳥海山の例で見ると、特別保護区は全て山形県の領域であり、秋田県側東面の祓川、大清水などの人気のエリアは特別保護区の指定は無い。あれ程全国各地から山スキーヤーがやって来るメジャーなエリアだが、山頂付近まで法律的にはまったく野放しの状態なのである。秋田県庁の自然保護課に問い合わせた所、秋田県内には驚いた事に特別保護地域は存在しないという事だった。
例外的に森吉山には条例で規制している地域(イヌワシの生息保護地域と思われる)はあるが、それ以外はまったく規制されていない。 続く
http://www.jssa-smb.org/nationalparks/index.html
5. スノーモービルの乗り入れ規制とその実態。
東北に限らず、全国各地でこれだけ増加の一方を辿る「山モビラー?」だが、その乗り入れに対してどの様な規制が敷かれているのか?それを知るには、まず自然公園法についての基礎知識が必要です。 「自然公園法」のなかには、「自然公園特別保護地域」という規定が有りますが、その特別保護区とは例えば次のとうりです。
【特別保護区とは】
国立公園と国定公園では、各種行為が規制される特別地域の中でも特にすぐれた景観を保護する為、山形県内7ヶ所の特別保護区が指定されています。特別保護区は、それそれの自然を公園を特徴付ける、優れたしかしながら壊れやすい景観や生態系を有しています。こうした景観を未来に残す為に、特別保護区では特別地域での規制に加えてさらに厳重な規制が行われており、この地域における自然環境が人為による変更を招かない様保全が図られていますまた、平成18年1月から、新たな規制が加わりました。
【特別保護区はどこにある】
山形県全図公園区域には国立公園、国定公園のの山頂部に朱色の区域が有ります。この区域が特別保護区です。特別保護区の利用については、自然環境を守る為に色々な禁止事項が有ります。
【特別保護区でしてはならない事】
1. 工作物の新知己、改築、増築。 2. 木竹の伐採 3. 鉱物の採取、土石の採取水 4. 河川、湖沼の水量の増減 5. 広告物の設置、表示 6. 水面の埋め立て、干拓 7. 土地の開墾、干拓 8. 工作物の色彩の変更 9. 木竹の損傷 10. 木竹の植栽 11. 家畜の放牧 12. 野外での物の集積、貯蔵 13. 火入れ、焚き火 14. 植物採取、損傷、落葉、落ち枝の採取 15. 動物の捕獲、殺傷、動物の卵の採取、損傷 16. 道路、広場以外での車馬、動力船の使用、航空機の着陸、 (スノーモービル等の走行も出来ません。加えて車馬の乗り入れ規制区域も走行は出来ません。) 17. 木竹以外の植物の植栽、植物の種子を蒔くこと。(平成18年1月から) 18. 動物を放つこと。(平成18年1月から) (ペットにはリードを付ける、あるいはキャリーバックを用いるなどして下さい。なお、山形県動物の保護および管理に関する条例により、飼い犬を運動させる際には、鎖等で確実に保持する事が義務付けられています。)
※ 以上、山形県自然公園等保全整備促進協議会 「自然公園へ行こう」より引用。
【違反した者に対する罰則は?】
「自然環境保全地域内」に許可無くスノーモビルなどを乗り入れると,自然公園法,自然環境保全法により,6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課せられます。
ここで言う特別保護地域ですが、一般的にはMAPなどが手に入り難く、今回は山形県の緑自然課にお願いし、MAPと共に参考資料を送って頂きました。残念ながら山形県のHPには掲載されていませんが、スノーモービルメーカーの業界団体である、日本スノーモービル安全普及協会に「国立公園、国定公園エリアマップ」に全国の規制区域が掲載されています。
例えば上記のような規制区域が設定されています。
しかし良く見ててみると、 法的に規制が加えられているのは山頂付近の一部で、通常我々山スキーヤーが活動している地域の内のほんの狭い範囲でしかありません。これだけの限ら範囲のみで本当に効果があるのか?またはモビラーに十分な告知がなされているのだろうか?
もしこのマップを見たモビラーにとってはどう映るのか?もしかすると鳥海山山頂の一部を覗けば「何処でもオー^プンで、殆ど規制を受けない素晴らしい無限のフィールドが広がっている」、「こんな素晴らしいフィールドがまだ東北に残されていたのか?」と考えるするのではないのか?つまり規制を強化するのが目的の筈が、逆に勢いを増長する結果になるのではないのかと心配します。規制から外れれば何をやってもかまわないと思われては困るのです。
【実際の効果と現状は?その問題点は?】
ここで良く考慮し無ければならないのは、法律の運用とその効果。そこで次のような問題点が浮かび上がってきます。
① 自然公園法、自然環境保全法は当然ながら現行犯逮捕しか出来ない。
つまりこの違反者を取り締まる場合、実質的には現行犯逮捕によらなければなりません。逮捕特権を持っている警察官による逮捕が前提で、自然監視員、行政の環境保護の担当者は当然その特権は無く、出来るのは注意を喚起する事くらいでしょう。また、この種の法律は常習犯を取り締まる事を目的とし、その為には多くの証拠を基にした証明が必要となるでしょう。実際この法律による逮捕者は私の知る限り無く、実質的にはザル法と言わざるを得ません。
② 各都道府県によってその対応は温度差が有り、規制の範囲、対応の姿勢にはばらつきが有る。
例えば鳥海山の例で見ると、特別保護区は全て山形県の領域であり、秋田県側東面の祓川、大清水などの人気のエリアは特別保護区の指定は無い。あれ程全国各地から山スキーヤーがやって来るメジャーなエリアだが、山頂付近まで法律的にはまったく野放しの状態なのである。秋田県庁の自然保護課に問い合わせた所、秋田県内には驚いた事に特別保護地域は存在しないという事だった。
例外的に森吉山には条例で規制している地域(イヌワシの生息保護地域と思われる)はあるが、それ以外はまったく規制されていない。 続く