最近すっかり影を潜めたヒマラヤのイエティの話題だが、30~40年前には様々な雪男探検隊がネパールを訪れ、一時はブームになって皆さんご記憶に有る方も多いと思います。
しかし、数多くの探索隊がネパールに入って調査を試みたもの、決定的な画像・足跡・物的な証拠品は発見されず、やがてその熱も冷めて行く事になった。
実は、自分が1975年10月にネパールのアンナプルナサウス登山隊に参加した際、実に奇妙な足跡の様なものに遭遇したことが有る。5200mのC2キャンプに滞在していた高橋隊員が早朝に発見したもので、足跡らしきものはルート上の狭くて両側とも切れ落ちた尾根を北側から南側に越えて下の氷河に駆け下ったように見えた。
夜間の降雪のために足跡は不鮮明な状態で、これがイエティと断定できる程のものではなかったが、今でも記憶に新しくまた思いで深い物となっている。
この論争は2003年の根深誠氏の「イエティのチベットヒグマ説」によりある程度の終息を見た感が有り、その後はあまり話題に上る事もなくなった。
またヒグマ説以外には、エサのない6000m位の標高迄登るのが不思議だが雪ヒョウ説も有る。但し、生息域は中央アジアやインドの高山地帯で、ネパールではマナン地方で僅かに見られるが、アンナプルナ山域での目撃情報はきわめて少ない様だ。
しかし、48年たった今となっても自分ではイエティ肯定派の立ち位置は変わらず、大きなロマンを抱えながら登山人生を終える事
を誇らしげにも感じています。
野生動物の生態に詳しい方のコメントを歓迎します。
C2で早朝に足跡を発見。
登ってきた北斜面の下は絶壁。
昨夜の風雪で不鮮明な足跡。
足跡
アンナプルナ氷河より急峻な北斜面を超えて尾根上に達したように見える。
トサカ尾根の北斜面から南斜面のガネッシュ氷河に下降したように見える。
ガネッシュ氷河の雪崩。
C2から先は鋭く切れ落ちたトサカ尾根。
足跡
不鮮明だが足跡の形に思える。
ユキヒョウの足跡 インドヒマラヤ?
ヒグマの足跡 足跡は左右に振れ、足の形も足跡の画像とは異なる。
熊の足跡。
「イエティの噂話」