東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

寒い冬の筈が温暖化?

2008年01月17日 | 山スキー

最近は昨年の同じ時期と比べて寒い日々が続いているが、どういう訳か肝心の山ではあまり積雪が無い。山スキーMLの皆さんの報告を見ても雪不足は明らかで、豪雪イメージの北陸方面の標高の低い山でさえ薮が露出し、あまり快適なスキーと言う訳では無さそうだ。
かといって森林限界以上の山では悪天候続きでの活動も難しく、有名所の八方尾根・唐松岳界隈での滑降記録もあまり見ない。東北でも状況は似たり寄ったりで、月山・朝日などの山は別にしてみても、ホームグラウンドの蔵王東面などは下部の薮が埋まりきらず、まして悪天候を覚悟で突っ込んでみるなどという気にもなれない。

この寒波も通り過ぎれば再びチャンスが訪れるだろうが、スタート地点の標高が低い東北の山ではまだ雪不足の予感が・・・。
山歴の長い山屋さんはこの暖冬傾向を肌で感じる方も多いと思いますが、山スキーヤーの立場としてはやはり寂しい思いがする。特にマイナーコースに入り浸っている私達にとっては、もしかするとこのコースは将来存在価値が有るのだろうかと思ったりもする。冬季にしかトレース出来ない山スキーコースは薮に覆われ、谷筋は本流が露出して徒渉不可だったら行動はできず、山スキーヤーの手足を奪われたも同然だ。魅力的な山スキーコースは変貌し、ワカン・スノーシューのコースに取って代わってしまう。登る物好きがいればの話だが・・・。

ただ、逆の見方をすればこれはチャンスでも有り、未走破・未滑降のコースを追求する山スキーヤーにとってはむしろ価値が上がるかもしれない。なぜなら好天を狙ったチャンスが多くなり、普段では到達困難なピークも近づいてくる。
今時パイオニアワークなどは殆ど死語に近いが、しかしその価値観を決めるのは本人である。ガイドブックの人気度とか難易度など、一般の評価基準などはお構いなく、独自の物差しを持ってコースを探し出し、自分のスタイルで実戦してみる事に価値が有る。成功するか否かは本人の実力以外に天候次第 だが、ワンチャンスをものに出来た時の喜びは大きい。この感動は山スキーに限らず登山全般に共通で、これが大自然を相手に遊ばせてもらっている登山者の本質だろう。そういう意味で今はチャンスと思える。

しかしこの暖冬傾向が後戻り出来ない現実となれば、山スキーヤーは何処に向かったら良いのだろう?標高の低い東北の山ではその影響は大きいようで、3000mクラスの北アルプスへ行くか、思い切って北海道へ飛ぶか?余裕派はヨーロッパ・カナダ・アラスカ、果てはヒマラヤ・シンベリヤ方面か?
山スキーは贅沢な遊びの象徴となり、貧乏サンデー山スキーヤーにとって出番はなくなってくる。

コメント
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