東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

湯殿山1周コース 2017.03.26

2017年03月27日 | 山スキー

何時ものメンバーに追加させてもらい、S氏一押しの湯殿山1周コースに同行させてもらった。

最近の低温続きの為かスタートからパウダー模様で、途中西面の疎林帯で軽く1本決めて気を良くし、登り返して森林限界を過ぎて湯殿山の南西の尾根筋に高度を上げてゆく。


あまり目にしない西面は高度以上に品格があって雄大な姿に思え、クラスト気味の山頂に続くやや急な尾根を忠実にたどると山頂に至る。
山頂から覗いた東斜面はノントラックの素晴らしい斜面が広がり、まだ誰も滑っていない斜面にトップのS氏が飛び込み、次々にパウダー斜面に思い思いのトラックを刻みながら降りてゆく。


後半はやや雪が重くなってくるが、スピードが出てくるとスキーにも浮力がついて来て板は良く走り、東斜面貸し切りという贅沢に浸って皆さん納得の1本。石跳川に降りてランチタイムの後装束場に登り返し、あとは月光坂右の急斜面を下って湯殿山神社に滑り込み、除雪の始まった道路沿いに下って駐車場に戻った。


抜群のローケーションで変化にとんだコース取りと、恵まれたパウダー斜面に遭遇して満足度は200%。
結構な1日でした。


【ポイント】

① 今回、南西尾根は雪が付いていてシールで登れたが、通常はスキーアイゼン又は歩行アイゼンが必帯。

② 途中の西斜面は午前中なら快適なパウダー斜面。

③ 湯殿山の東面は3月でも大規模な雪崩が発生する事があるので、降雪直後や寒暖の差の大きい不安定な天気が続いた日には入らないほうが無難。

④ 装束場からの下降は湯殿山神社上流150mの砂防ダムあたりでスノーブリッチを通過して対岸へ上がる。


【コースタイム】

駐車場 8:00 ~ 西斜面滑降 9:15 ~ 登り返し 9:50 ~ 南西尾根取付き 10:55 ~ 湯殿山山頂 11:40 ~ 東斜面滑降 ~ 石跳川 12:00 ~ 装束場 13:20 ~ 湯殿山神社 14:10 ~ 駐車場 15:20

 



東北アルパインスキー日誌


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鳥海山 鳥越川コース周辺 2017.03.20

2017年03月22日 | 山スキー

最近、赤川周辺にもトレース跡があるようなので遊びのつもりで取付いた。どうやら先日のようなトレースがわずかに残っており、物好きな方は他にもいらっしゃる様子。

ここは鳥海山の北面が迫ってくるようでロケーションは素晴らしいが、少し時間ロスしてしまったのが致命的。
強風でも山頂はきれいに見えていたが、11時ころになるとガスがかかってその後は姿を中々現さず、結局、標高1750m地点で退却となり鳥越川コースを降りて戻った。
下部斜面はザラメ化が進んですっかり春の雰囲気だが、標高1500mを過ぎると強風地帯で視界も悪く、厳冬期と余り変わらない様子。
それでも標高1000m位まではパウダー斜面が続いてそれなりに楽しめた。
少し甘く見たのが悪かったようで宿題を残してしまったが、4回連続ケチがついて中々満足した山行にならない今日この頃。

 

 

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朝日連峰 三体山の雪崩斜面 2017.03.14

2017年03月16日 | 雪崩

今季初の三体山だったが、長井ダムに到着すると先行パーティーのものと思われるトレースがあり、その後年配のご夫婦風の2人がやってきてニコゴリ方面に向かった。何時もの渡渉点のスノーブリッジを通過して取付きの尾根を目指していると、後ろからハイペースでやってきたAさんの姿があった。

今日は合地沢狙いのようだが余り時間がないようで、トップを変わってもらってラクチンに後をついて行くと、前方には首都圏からやってきた先行パーティの4人の姿が。訳知りの方々が少しづつ増えているようで結構な賑わいで意外だった。

下部の尾根は毎度ながら重い雪とモナカ雪で息が上がってしまい、パワフルな先行のトレースをついて行くだけで日ごろの運動不足を改めて自覚させられる。

今回は桂沢の右斜面に狙いをつけて何時もの尾根から三体山の山頂に立ったが、三体沢の上部は稜線直下から広範囲に雪崩が発生した様子ではっきりと痕跡が残っていた。

東斜面に吹き溜まった不安定な雪が雪崩れた様子だが、広範囲で規模は大きくかなり下の沢まで達しているように思われた。先週も訪れたAさんはピットチェックでは弱層が見られず2本滑っている。今日の破断面は40~50cm有りそうで今度の弱層は最近出来たように思われる。

残念ながら計画は却下となり、登ってきた何時もの尾根を下降して本日は終了。前半は何とかついて行く事は出来たが下降は足が持たずにスローダウン。スタートからのオープンバーンは快適なパウダー斜面で、中盤までは快適な下降を続けて途中から桂沢にコースをとる。絶好調のAさんは相変わらずテクニカルでパウダー・重い雪・モナカ雪を軽く蹴散らして行く。流石です。

#東北 #雪崩 #山スキー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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宮城蔵王 不忘山 2017.03.05

2017年03月05日 | 山スキー

8年ぶりに訪れた宮城蔵王の目標コースは南屏風のゴガ沢だった。 しかし、先週に続いてすっかり期待は裏切られ、不忘山の山頂付近は強風と視界不良でコガ沢は姿を現すことはなく、すっかりガスに覆われて斜面の様子を伺う事はできなかった。 

山頂で30分ほど様子を伺ったものの好転の兆しはなく、もと来た尾根を下って白石スキー場へ戻り本日は終了。下降してゆくと後から登山者・スキーヤーが登ってきて結構盛況な様子。スキーアイゼンを使って登った斜面だが、下降は硬いバーンに少し新雪が載ってまずまずの滑りで今日は満足としよう。

3月になると悪天候&強風が収まる宮城蔵王だが、南屏風のコガ沢や北屏風の秋山沢を狙えるコンデションは意外と少なく、サンデースキーヤーにとっては少しハードルが高い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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山スキー 東北 宮城蔵王・湯殿山・石御堂付近の雪崩の事例 2018.01.08

2017年03月01日 | 雪崩

古いブログを少し加筆修正しました。

北アルプスと比べて標高が低く、北海道より緯度が低い南東北の山は極上パウダーに恵まれるチャンスは少なく、12月末から2月上旬位がベストシーズンと思える。
しかし、日本海側の月山・鳥海山・飯豊・朝日連峰はもちろん、ジェット気流の中心部が通り易いといわれる蔵王連峰は毎度の悪天候に見舞われ、中々そのチャンスは巡ってこない。

最近はこの付き合いきれない悪天候愛想をつかし、蔵王連峰東面の北屏風東壁や南屏風のコガ沢は足が遠のいてしまった。特に風の強さは半端なものではなく、全く情け容赦のない仕打ちに自ずと月山/村山葉山に足が向いてしまう。月山だったら諦めてツリーランで気を紛らせる事もできる。

しかし、蔵王東面のルンゼも好天に恵まれれば素晴らしいパウダーコースとなり、エクストリーム的な要素を持った南東北を代表するエリアとなる。比較的アプローチにも恵まれ、最近はボーダー・テレマーカーの皆さんも訪れている。

しかし、忘れてならないのが雪崩への警戒心であり、雪崩の通過コースの事前認識も怠ってはならない。最近はビーコン・スコップ・プローブの携帯が常識となっていますが、道具は使いこなしてこそ初めて機能し、机上講習と訓練を積み重ねたと言って実践で即役に立つとは限らない。実体験だけは御免こうむりたいので訓練には限度があり、また、自然の脅威は人間の理解を超える事も有りえる。

自分では幸い本格的な雪崩に遭遇した事はないが、雪崩についての十分な知識を持ち合わせている訳でもない。むしろ初心にかえって基礎から学びたい気持ちもある。雪崩と天候に関する正しい知識と観察力、そして人間の力の及ばない自然の脅威と時の運が全てを支配する。

また、講習とか訓練は重要だがそれ自体が目的化し、活動の範囲を自ら狭めて山行計画が萎縮したり、必要以上にただ恐れる事態も避けたい。大切な事は知識や観察力の習得と共に、フィールドでの実体験と経験を積み重ねる事だと思う。天候や雪の状況判断などは他人任せで決して身に付くものではなく、自分で努力しないと成果は上がらないだろう。


【蔵王東面の雪崩エリアの一部について】

通い慣れた蔵王の東面で観察された画像ですが、このエリアを訪れる方には参考にして頂きたいと思います。但し、天候・積雪量によって状況は多様に変化すると思われますので、画像は全体の一コマであり全てでは有りません。

2005年3月6日 蔵王連峰東面 北屏風東壁の雪崩れ

北屏風(屏風山)に突き上げる雪稜の両側のルンゼが雪崩れ、左側の斜面(コース02)は東壁の基部までデブリが達しています。また、右の斜面(コース01)は山頂付近から雪崩が発生したという報告が有ります。

 

宮城蔵王 北屏風アプローチルートの雪崩 2016.03.16

 

2006年1月29日 蔵王連峰東面 コガ沢の雪崩れ 

南屏風から北屏風にかけての鞍部には1月頃に大きな雪庇が発達し易く、大きく成長して重さに耐えかね時、毎年1月下旬から2月上旬にかけてコガ沢に大きく崩壊している。デブリはコガ沢まで達する大規模な雪崩で、これによってコガ沢の滝壺が埋まります。

2009年2月11日 蔵王連峰東面 お釜斜面の雪崩

五色岳山頂から馬の背稜線側の斜面を撮影した画像ですが、稜線直下から全面雪崩が発生し、基部にデブリが堆積しています。通常馬の背を歩いている時は見る事は出来ませんが、1月頃には降雪直後には時々雪崩が発生している可能性が有り、お釜斜面を滑る際には慎重な判断が必要です。

宮城蔵王 井戸沢上部の雪崩 ( torasan ブログより)

宮城蔵王 井戸沢の雪崩。東斜面に位置する井戸沢上部は稜線付近からの吹き溜まりが出来やすく、降雪中やその直後には雪崩が発生しやすい。特にスキーカットによる人為的な雪崩に注意が必要です。

2012年12月30日 湯殿山東斜面の雪崩

2012年12月30日 湯殿山東斜面山頂付近の雪崩

湯殿山東斜面のブロック雪崩 2024.03

四ッ谷川左岸の斜面のブロック雪崩 2024.03

2018年1月6日 石跳川右岸 湯殿山寄りの斜面 破断面 50~60cm (石沢 孝浩様ページより)

 ⑤2010年2月24日 朝日連峰 石見堂岳に至る南東尾根斜面(1120m付近)で発生。⑤2010年2月24日

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