東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

山形県を襲った田舎の集中豪雨の爪痕 2013.07.30

2013年07月30日 | 林業
7月18日頃に山形県を遅った集中豪雨は田舎にも被害が及び、山林整備のための作業道が流されて荒れてしまった。作業道の路盤は流されてガタガになり、路肩は1/3位がえぐられて醜い姿を晒していた。

林家にとっての資産とは良く整備されて育った杉林と共に、その管理を行き届かせるための作業道に有る。作業道が荒れてくると下刈りや間伐は出来ず、主伐(切り出して搬出する事)も出来ず、山全体の価値を左右する重要な資産の低下につながる。

その為、先代が築いた道路網は道刈りを絶やす事無く、排水溝を整備したり流れた土砂の撤去など日頃の管理が必須となる。これを怠ると道路は崩壊して路盤には木が生え、車での通行ができなくなると山の管理は困難となる。

山形県は比較的地震や台風の被害も少なく、3年に一度位の大雪を凌げがそれなりに住みやすいと思っていたが、最近の並外れた集中豪雨は予想外だった。86歳になる年寄りでも見たことのない光景らしく、15年位前に2tダンプ100台以上の砕石を敷いて開設した作業道は、予想を上回る水量で小沢のU字溝が埋まってしまい、溢れた濁流が路肩を削り取ってしまった。

とぐわとツルハシで最小限度の補修を行い、どうにか軽トラが通行できる位には復旧出来たが、路肩の崩壊となると人力では難しい。公的な補助など有ろうはずもなく、知り合いの土建屋さんに頼むしか無いだろう。














コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯豊連峰 石転び沢上部の土石流 2013.07.21

2013年07月21日 | その他山関連
先週山形県を直撃した集中豪雨の影響は甚大で、飯豊・朝日連峰の被害もかなりあると思われます。各登山口へのアプローチ道路が寸断され、多くは復旧の目処はついていないのでこれからの夏山シーズンは影響が大きい。

今回は何の気なしに石転び沢から梶川コースの周遊を目論んだが、石転び沢上部の土石流と岩の崩落の状況に唖然としてしまった。

北股沢の土石流の一部は、中の島の下部を横切って石転び沢の右岸迄届いており、崩落したものと思われる大きな岩が堆積している。大きなものは背丈位も有り、土石流の凄まじさを物語る様で不気味な存在となっている。

北股沢の土石流本流は石転び沢の上部左岸が走路となっており、勢いのついた岩は中の島下部から石転び沢の中間部の広範囲に達している。北股沢の急な下部斜面は岩混じりで不安定な状況で、落下する可能性があり近づく事は出来ない。

最も気がかりな点は、中の島直下の右岸(梅花皮岳側)の斜面に溜まった多量の岩で、大きい上に不安定で気温が上がると何時崩落してもおかしくない様に見える。ここから転がりだすと石転び沢中間部までの広い範囲が走路となる可能性がある。

実際、梅花皮小屋から北股岳に登高の途中、中之島下部辺りから中央部をかなり大きい岩が転がり落ちたようなはっきりした跡が見られた。(11:00~12:00AM前後と思われます)幸い、後続の登山者はいなかったが、気温の上昇によりさらに落下する可能性がある。

本日は幸い気温が低く落石などに遭遇する事は有りませんでしたが、現在の石転び沢は危険性が高く登山ルートとしては不適と言えます。

県の条例でもないと登山を規制することは出来ないでしょうが、登山の自粛を促すネットなどでの広報や、登山口に看板設置などの検討が必要だと思います。



石転び沢の全景


石転び沢の下部


石転び沢中間部左岸からの土石流






中の島の遥か下に達した岩






中之島直下斜面に不安定な岩が堆積している。


中之島直下斜面に不安定な岩が堆積している。


中の島へのトラバース地点から上部




北股沢より中の島右手斜面を流れた土石流の走路


中の島より


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯豊トンネルの開通 2013.06.30

2013年07月01日 | その他山関連
待望の飯豊トンネルが6月に開通し、山形県飯豊町の岳集落から福島県の川入りまで30分ほどで通行可能となった。(冬期間は通行止め)

南陽市から川入りまでは1時間弱となり、今までは遠い存在だった福島県側の飯豊連峰が身近になって楽しみが増えた。

また、トンネルの山形県側には広い駐車場が有り、五段山~三国岳~飯豊本山へのコースも興味深い。この登山口は標高800mなので、飯豊・朝日に共通の取り付きからの急峻な尾根は無く、飯豊には珍しい比較的なだらかな尾根歩きのコースにも見えます。景観はわかりませんが、夏でも早朝に取り付けば熱射地獄は避けられるかも?


飯豊と福島・喜多方結ぶ2林道、待望の開通 15日、着工から35年

山形新聞 6月6日(木)14時38分配信

 飯豊町中津川地区と福島県喜多方市を結ぶ2つの林道、飯豊桧枝岐(ひのえまた)線と一の木線が15日に開通する。着工から35年、途中で事業主体の独立行政法人緑資源機構が廃止されるなど紆余(うよ)曲折を経てようやく完成。県をまたぐ林道開通に地元の両市町は交流促進、観光振興を期待している。

 飯豊連峰の山すそを走る両線は全面舗装された幅7メートルの2車線。飯豊町側の飯豊桧枝岐線(8・1キロ)は飯豊トンネル内の県境から一の木線(5・7キロ)となり、喜多方市山都町に入る。12~5月は冬季閉鎖される。両線の事業費は計105億円。

 両線はかつて、飯豊町から福島県南部の桧枝岐村まで9区間計121キロの林道を整備する大規模林道構想の「飯豊区間」「一の木区間」として位置付けられていた。1978(昭和53)年に着工した飯豊区間は99年に完成し、一の木区間の完成を待っていた。

 しかし緑資源機構が官製談合事件をめぐって2007年度に廃止され、大規模林道構想は頓挫。完成前の各区間は福島県が事業を引き継ぎ、一部区間を中止するなど構想を見直した。このうち、工事が残り400メートルほどだった一の木区間は計画通り造成され、昨年秋に工事が完了。雪解けを待って開通することになった。今後は飯豊町と福島県が両線をそれぞれ管理する。

 開通を待ち望んでいた飯豊町は「喜多方市に直接つながるため期待度は大きい。観光、物流の面で交流を進めたい」。同市山都総合支所も「両市町の交流が深まることを期待している」としている。15日は午前10時から飯豊トンネルで開通記念式を実施。午後3時ごろから一般車両が通行可能になる。











【関連サイト】 東北アルパインスキー日誌


        飯豊 朝日 蔵王 吾妻連峰 月山 鳥海山など、東北南部の山で
        山スキー 沢登り 山歩きなどを楽しんでいます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする