東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

ハラハラドキドキの雪下ろし

2008年02月24日 | 田舎の話

今日は田舎の区長さんから呼び出しが有り、集落公共物屋根の雪下ろし(いわゆる人足)に参加。場所は神社・共同作業場・分校(今は集会所)の3箇所だが、今年から80歳以上の方は免除(当たり前の話だが)となり、集まったのは7人のみ。

 この集落は限界集落手前の準限界集落(55歳以上人口比50%以上、現在は共同体の機能を維持しているが、跡継ぎの確保が難しくなっており、限界集落の予備軍となっている状態)で、自分が子供の頃と比べて3分の1の7世帯しか無い。従って年数を重ねる毎に労力の負担が増し、次第にしんどい行事となってくる。

今日の割り当ては1.2m程雪の積もった神社の屋根だが、2年前から担当は私と隣家の大工さんの2人で、何となく高さ慣れした人がやって頂戴という雰囲気。しかし屋根の勾配は40度位有るトタン屋根で、勿論雪止めなどは無い難儀なシロモノ。しかも場所は高い杉の木に覆われて吹き溜まり、たっぷりと膨らんだ軒先はなにか不気味な様子。

1時間半の格闘の末完了して次の分校に向かったが、ここで活躍するのが3mの長柄の付いた板。雪下ろしのセオリーはまず軒先の雪を落とし、次第に上の雪を下ろして行くという作戦。しかし大半はスコップで降ろす作業となり、ハラハラドキドキの作業は避けて通れない。3年前、蔵の屋根の雪下ろしで雪と共に滑落し、腰まで埋まって四苦八苦した事もある。出来れば勘弁して欲しい物だが、他に誰もいなければあとしばらくは続くだろう・・・。

午後の作業が終ると恒例のなおらい(いわゆる反省会)となり、畳敷きの消防団ポンプ小屋休憩所で延々と酒宴が始まる。何時もの様にウーロン茶だけ飲んで仙台へ帰ったが、こうした人足は集落で大事な相互扶助の習わしで、これが無ければ集落の存続は有り得ない。 厳しい冬を過ごす為には今でも村落共同体は必然で、この世界に所属していなければ存在すら難しいのが現実。しかも限界集落に近づく程その度合いは深まって行く。

こんな厳しい自然環境で生活する人にとって、休日といっても雪下ろし・雪投げに忙殺される日々。雪と言えば暮らしを脅かす強敵で有り、冬山で有意義に遊んでみようなど言う人は皆無に近く、実際この地では冬山とか山スキーなどやっているのんきな人など知らない。休日を山スキー等で遊び呆けているいる奴はバカヤローで、まったくの道楽者と言われても仕方ないだろうな・・・。

 

コメント (2)
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