雨宮日記 9月5日(水) わが家の鉢植えのミカン科の木に、青い虫が…
ねこのひたいのような、わが家の小さな植え込みと、少しのスペースに置いたいくつもの鉢植えには、時々、チョウチョや蛾が飛んできます。
暑い夏には、毎日、鉢植えの草や花に水をやり、愛情込めて育てた「子どもたち」のような気分でいる則子さんは、その草の葉に「虫」がつくと、ジブんの娘が食われているような勢いで虫をむしり取って捨ててしまっていました。
ぼくが、フッと「虫だって、同じ生きもので必死に子孫を残そうと生きているんだから、ちょっと目こぼしをして生かしてあげたら?もしかしてキレイな帳になるよ」と言ったら、少し、反省したのか、「智彦くん、ミカンの木に青い虫が2匹いるの」というので、図鑑『昆虫』小学館、ネオネオの蝶の幼虫と比べてみました。
なんと、どう見ても、これはアゲハチョウの幼虫です。
これは4回脱皮した最後の5齢の幼虫です。黒い目に見えるのは、たんなる模様です。ほんとうの目は、もっと下にあります。
今日は9月5日なので、このサナギは今年、成蝶になるのでしょうか。秋になると、サナギになったまま冬を越して、来年春にチョウチョになるようです。
則子さん「スミレに、もっと小さい虫がいるけど」
ぼく「それは、もしかしてシジミチョウかな」
☆
雨宮家の小さな、小さな庭、小さな生態系、小さな小宇宙ですが、アゲハチョウの幼虫が見れるとは感激です。
今、ネットでしらべてみたら『万葉集』にはチョウチョの歌が1匹もないそうです。『古事記』、『日本書紀』にも、蝶々そのものはなさそうです。なせか不思議です。