雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

古代史の本 こうの史代さん画『ぼおるぺん古事記(一)天の巻』平凡社

2012年09月15日 20時21分15秒 | 日本と世界の古代史・遺跡・遺物

古代史の本 こうの史代さん画『ぼおるぺん古事記(一)天の巻』平凡社、2012年(平成24年)5月25日初版第1刷~7月7日初版第2刷、127ページ、定価1000円+消費税

 こうのふみよさんは、1968年9月、広島市生まれのマンガ家。主なコミックは、広島原爆を描いた『夕凪の街 桜の国』、戦時下の呉に住む女性とその家族を描いた『この世界の片隅で』、現代エッセイ『ぴっぴら帳』などです。

 今年は「古事記」1300年なので、他にも里中美智子さんが描いているようです。

 こうのさんのペンタッチは「ぼおるぺん」的で、あまり陰影を描きこまないので、題材が暗い場面でも暗くならなくて、芯のある明るさがあって、とてもいいです。

 文章は、ほとんど原文に近いのでしょうか。現代文になっていませんが、絵で読めるので、非常に読みやすいです。

 目次は その1 なれりなれり、その2 あなにやしあなにやし。その3 うみうみ、その4 よみよみ、その5 そそぎそそぎ、その6 べそべそ、その7 さがみにかみ、その8 ゑらぐゑらぐ、その9 くさぐさ、その10 なづちなづち、その11 すがすが。

 (二)地の巻は9月中に、(三)海の巻は11月に刊行予定だそうです。(四)以後はあるのかな?

 

   


遠州古代史 イナサと小国神社と「国譲り」神話

2012年09月15日 16時51分01秒 | 遠州古代史

遠州古代史 イナサと小国神社と「国譲り」神話

 「古代史の本」で紹介した「池田潤著『古事記のコード 太陽のラインと隠された古代地図』戎光祥出版、2011年」に解明されていたことを紹介します。
 新浜松市の北区に「引佐町」があります。この「いなさ」「引佐町」は合併前からの古い町名です。この「引佐」に関連した点です。


 まず出雲神話で高天原からの遠征隊が出雲に降り立って、出雲の王者「大国主(おおくにぬし)」に「国譲り」を迫った歴史的な事件です。この時点で、日本列島の支配権が出雲国家から新しい「天孫族」に移ったわけです。
 この遠征隊が降り立ったのは「稲佐の浜」でその真東に大国主の大神殿「出雲大社」があります。この国譲りは有名な話しです。

 ところがあまり知られてない、別の国譲りの話しが伊勢にあります。『伊勢国風土記逸文』によれば西から進撃してきていったん敗戦で南から大和に侵入したイワレ彦(後世名、神武天皇)が天日別命(あめのひわけみこと)に、ここから東へ行けと命令されて兵を率いて伊勢へ行き、土着の伊勢津彦という神を「国譲り」させ、追い払って(信濃に移住したとあります)伊勢をヤマト国家の領土にしたという話です。
 そしてこの伊勢の地にヤマト国家が創った伊勢神宮が、じつはヤマトのいなさ山の真東にあるのです。

 つまり、2ヶ所で「いなさ」は天孫族による土着の国つ神へのお「国譲り」と関連しています。そして「いなさ」と重要な神社は東西線に乗っています。とすると、浜松の「引佐」も、そういう関連を予測することができます。遠州は出雲系の神々が多いところです。

 遠州の一宮は森町の「小国神社」です。祭神は出雲系のオオナムチ命です。大國主と同一視されますが、それが正しいかは別にしても出雲系であることはたしかです。
 さらに「大国主」「大きい国」にたいする「小さい国」「小国」は呼び方が合っているのではないでしょうか。 
 しかも、小国神社から西に延ばした東西線は、引佐町の中をつっきっています。何か、この線の上に重要な山や神社があるでしょうか?あるいは古墳?

 今日発見したのですが、この線をさらに西に延ばすと、西隣の「三河国」の一宮である「砥鹿(とが)神社」が同じ線上にのってきます。祭神は同じオオナムチ命です。
 漢字にすると「大己貴命」です。
 ネット「ウィキペデイア」で見ると、小国神社は北緯34度50分51秒。砥鹿神社は北緯34度50分51.59秒。わずか0.59秒の違いしかありません。基準点は不明ですが、偶然の一致ではないと思います。どうでしょうか?

 考えられるのは、この遠州にも他の2カ所のような「国譲り」の神話が本来存在して、弥生の出雲系の在来勢力をヤマトから来た新興勢力が征服した実話と物語があったのではないでしょうか。
 


 


遠州古代史ニュース 9月12日 東区天竜川町「松東遺跡」で銅鐸破片発見

2012年09月15日 05時30分48秒 | 遠州古代史

遠州古代史ニュース 9月12日 東区天竜川町「松東遺跡」で銅鐸破片発見

 浜松市文化財課は、天龍川町の「松東遺跡」内の穴の中から銅鐸破片を発見したと公表しました。
 破片は縦約20センチ×横約25センチで、銅鐸の「釣り手」部分です。
 松東遺跡はJR天竜川駅前(北側)にある、天龍川平野の微高地に位置して、周囲に壕を廻らせた集落が確認され、これまでにも銅鐸の小片が出土しています。
 今回の破片は弥生時代後期の「近畿式」です。
  ☆
 弥生時代後期にこの地域の銅鐸文化圏の勢力が、銅鐸を信仰しない新しい勢力、つまりもっと西からやってきて古墳文化の剣や鏡や玉を信仰する勢力に征服もしくは屈服して、これまでの文化を自ら放棄して破壊したか、新勢力が破壊したか、ではないでしょうか。

 ちょうど「 日本古代史 銅鐸の古い名称は「沼(ぬ)」? 2012年09月13日 06時01分2秒 | 雨宮日誌 」を書いたら、その日の朝の新聞記事で掲載されました。偶然ですが、すごいヒットです。 

 松東遺跡は以下で紹介しました。

遠州の遺跡・寺社 57 東区和田町「松東遺跡」の「銅鐸」の耳飾り破片出土地2011年10月19日 05時52分33秒 | 遠州古代史

  ☆

 同日、昼間に補足。歴史学者の網野さんが、土の中は、人々にとって「異界」であると書いていました。とすると土中に埋める行為は、何を意味するのでしょうか?すくなくとも各地で銅鐸をそのまま埋める場合と、今回のように破砕して埋めるのとでは意味が違うようです。

 


日本古代史の本 池田潤著『古事記のコード』戎光祥出版、2011年

2012年09月15日 05時27分03秒 | 日本と世界の古代史・遺跡・遺物

日本古代史の本 池田潤著『古事記のコード 太陽のラインと隠された古代地図』戎光祥出版、2011年(平成23年)12月1日初版初刷、267ページ、定価1800円+消費税、
 
 この本は、『古事記』『日本書紀』などの日本神話と地名に関連して東西ライン、夏至冬至線などを追求した、日本列島のレイラインの「まとめ」の様な本です。とくに「消された富士山」の謎を追っていて、必読です。
 たとえば富士山を通る北緯35度21分の東西線を西へ辿ると、古代の13の国を通ります。この13の国のうち7つでそれぞれの国の「一宮」がこの線上に位置しているのです。
 あるいは現在の宮崎県「日向(日に向かう)」から夏至の日の太陽の日の出の方角に、四国の足摺岬、室戸岬、伊勢の朝熊ヶ岳、そして富士山があり、最期に「日立」に至るラインも指摘されています。
 こういう目で著者はイザナギ・イザナミや神武天皇の通ったという道を辿ってその意味を解明していきます。
 以下、ここに展開された古代の地名や古代の神々の解明は,別途個々に紹介していきたいと思います。

 


原発ニュース 9月11日(火) 国会原発事故調査報告書が徳間書店から市販

2012年09月15日 05時17分25秒 | 原発・放射能ニュース

原発ニュース 9月11日(火) 国会原発事故調査報告書が徳間書店から市販

 これは本来は「原発と放射能の本」で書くべきですが、まだ実物を手に入れていないので「ニュース」としてお知らせします。

 国会の事故調査報告書は、7月5日に衆参議長に提出された報告書の全文を本にしたものです。

 徳間書店から9月11日に発売、なんと594ページで、定価1680円です。

 内容については、手に入れて読んでから判断します。

 なお、政府事故調、東電事故調は本になっていないようですので、しょうがない、ネットでダウンロードするしかないですね。