もう一つ追加で
いつも書いていますが、10年後20年後のことを考えた時、どれだけ教育が重要かと・・・。この記事は大阪だけにとどまらない。日本って教育に力を入れていない国ですよね。教育の考え方を間違っているような気がします。
まずは、こちらの記事を。
大阪市の橋下市長、教育委員会と意見交換 これまでの教育委員会のあり方を痛烈批判
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120110-00000009-fnn-soci
フジテレビ系(FNN) 1月10日(火)19時22分配信
大阪市の橋下市長が、就任後初めて教育委員会と意見交換を行い、これまでの教育委員会のあり方を痛烈に批判した。
橋下市長が、「前市長とは、どれぐらい議論は? 1年間の実績は? 何回、直接の意見交換されたんですか?」と問うと、担当者は「1回です」と答えた。
この発言に、橋下市長は「形骸化の最たるものですよ」と語った。
橋下市長は、教育基本条例案を2月の議会に提案する予定だという。
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1960年代の高度成長期に求められた人材と、これからの「情報の時代」、そしてその情報をもとに発展させる「知恵の時代」に求められている人材はなんだろうと思ったりします。
恐らく大量生産・・・を人と機械で行っていた時代に、ある程度同じことができる人材がいれば経済は成り立っていたのでしょうね。もちろん、今もこれからも「人間が不要」になることはないと思います。求められる能力と人の数は減るかもしれませんが。
皆が同じことができ、同じことをやれば商品が大量に生産される。そういう時代は終わりつつあると思います。というか、終わったのでは?
コンピューターの発達、インターネットの発達、携帯モバイルの発達で時代は大きく変わっていますよね。
僕は意外とアナログ人間で(うちの診療科は教授が一番コンピューターに強いのだろうな・・・)、困ったチャンなのは「メモも取らない」「頭の中で大事な情報は記憶」というタイプのため、結構困ったことになったりします。札幌で研究していたころ、大事な情報がノートに書いて無くてよくメールで質問が来てましたw
頭の中には細かい情報があるのですけどね。
なんでこんな話かと言ったら、最近の研修医の先生はよく「スマートフォン」で調べたりしていますが、確かに調べればよいのですよね。細かい情報は調べればよい。おそらく重要なことは「この問題に対して、こういう情報がある。」ということを知っていること。
あれに関しての細かいのは忘れたけど、ガイドラインがあるから調べよう・・・とかですね。
知っていれば調べられます。短期間に。
子供の教育に関して今まで通りでよいとは僕は思えません。今までのものも必要なんです。基礎になるものなので。それにインターネットなどの知識は「豊富すぎる」という問題があると思います。
追加で必要なものは子供の興味を引き出すような、そして彼らの意見を引き出すような教育が必要だと思います。
そしてできるだけ早く「調べる癖」をつけさせること。
答えのない(教科書にない)問題のほうが良いと思っています。
そしてそういう教育であれば、個人個人の個性が導き出せると思っています。興味の対象なんて一人一人違うでしょうから。
そしてよいところをどんどん引き出していく。子供一人一人が「この分野は自分がトップ」というところを作れるようにする。アメリカ式というつもりはないです。
僕は今の教育システムに+αでこういうのを作りたいだけ。できれば「塾」を減らしたい。テストの成績なんて本当に大人になってからの生活には関係ないでしょうし、僕は日本の教育システム嫌いですからw (それ故、高校受験も半年間(まったく)勉強せずに受けて成績ガタ落ち(9割→8割ちょっと)でしたし、高校も全国偏差値32まで下げましたからw)
今でも受験勉強を最小限に澄ませてよかったと思っています。唯一の失敗は英語をきちんとやっておけばよかったということだけ(これは後悔w)
受験勉強のための教育システムなんてものを変えて、子供の才能を見出し、興味を見つけ出していく教育。そして最低限の基礎をきちんと教えていく教育。これで十分だと思います。
あとは家庭での教育。
今のままの社会システムであれば日本の教育はだめだと思います。もし、家庭での教育責任を(仕事で両親ともいないこともあるでしょうし)果たせないとしても、塾通いさせているだけで意味があるのか。塾>学校になっているとしたら「教育」を「受験勉強」と勘違いしているだけ。
そしてそれであれば学校に責任を大きくかぶせたほうが良い。システムを変えてね。
その代り、医者と同じで教師が子供の一生を左右する重要な職業になるので、責任の分だけ待遇も改善する必要があると思いますし、教育者としての姿勢が間違っているような人間がいたら教育委員会などを通して辞めさせるなども必要だと思っています。
もっとも、その場合は待遇が改善されたら・・・・ですけど。
ちなみに教育委員会などに働きかけるのは保護者ですよね。保護者の代理としての教育部分も委託していることになるわけですから。その代り保護者も教育に協力的である必要もあるでしょうし、塾にかける分の金額は学校にかけるべきだと思っています。
医者はどうなのか…と言われると、実際のところ人命を扱うという意味で責任は大きいですし、ミスが許されるわけではないと思います。しかし、コンマ以下の確率の誤作動しか起きない安全弁を10個前後持っている「原子力発電所」ですら、こういうことが起きます。ミスが起きないわけがないのです。
それ故、医療従事者の数を増やして安全弁を高める必要がある。
このまま高齢者が増えて、医療の負担が大きくなれば最大限働いてもミスは増えていくでしょう。
僕も確かに信じられないようなミスを繰り返す医師がいることを知っているので、そういう人は医者を辞めさせた方が良いと思っています。しかし、普通の医者であってもミスは0にはならないと思います。
致命的なミスではないですけど、例えば外来でおきることです。僕が大学にいたころは週に平均40名くらいの血液疾患の患者を診ていました。新患が何人来るかで、また時間の差がありますが1時間は押してしまいます。
その慌ただしい外来で「今度の外来は3週間にしましょう」と言って、薬も3週間に増やします。この時に内服薬の多い人の薬剤を一括変更で3週間にします。この時に一日おきに内服する薬や1週間に1回でよい薬が3週間になっていたらミスですよね。さすがに最近は1週間に一回でよい薬はアラームがでますが、1日おきに調整して出している薬を毎日にしたら飲みすぎということになります。
わかりますか。ミスと隣り合わせなんです現実的に。注意していても、これだけ患者さんの数と医療従事者の数に差があったらミスなく終わらせるのは大変です。薬剤師さんや患者さんも気が付いてくれたりしますが、そういうことがあると身が引き締まる思いがしたものです。もっとも、金曜日(先週)も言われましたが、「薬の説明をこんなに細かくされたのは初めてです」・・・と、言われるくらい薬の説明をするので、変更があるのはおかしいと患者さんも気が付くらしいですけど・・・(処方箋を打ち出して、突っ込まれたりします)
ちなみに40名くらいと思う方もいるかもしれませんが、例えば「悪性リンパ腫3名」「多発性骨髄腫2名」「急性白血病1名」「貧血1名」・・・と10名から新患が来たこと(悪夢の日だったな)もあります。外来で常時見ている患者さんだって、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫の緩和ケアで内服治療中などの方もいます。一番楽なのは、白血病やリンパ腫の治療後で経過観察中の方が何もなさそうだというときですかね。
患者さんが死ぬ可能性が高い疾患を相手にしている分、本当は時間が欲しい。患者さんの話もゆっくり聞きたい。しかし、時間がないから省けるところを省く。何を省くかと言ったら、一番省くのはカルテの記載だったりする。必要最小限のみ記載。
薬の変更がなければ、コピー&ペーストをして日数変更をします。抗癌剤などの薬剤(これはまず調整するし、出す前に確認する)を間違えたことはないですが、何か一日おきの薬を連日にしたことがあったような気がするのですが・・・覚えてないですね。すぐ気が付いたのですけど、なんだったか。当たり前のことですが、薬を出すだけでも注意が必要です。他人に影響しますので。
何をするにしてもストレスがかかりますよね・・・・。
ーーーーーーーーーーーーー閑話休題ーーーーーーーー
話がそれましたが、教育というのは本当に重要です。
僕は教育を変えなくてはならないと本当に心から思っています。大阪が教育改革をするのであれば、注意深く見ていきたいと思います。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
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それでは、また。