新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

志木市民病院への応急処置:それ以外にできることを考える必要がある

2012-01-20 21:27:14 | 総柏原化

こんばんは

 

今日は仕事で東京に行ったのですが、その移動で人身事故などの影響もあり、ひどい目にあいました。今日は僕が知っている限りで2件の人身事故があったようです。体のことはもちろん、多くの人の迷惑にもなってしまうので気を付けなくてはいけませんね。

 

今日は東京では久々に雪がふりましたね。乾燥に関してはよかったのかもしれませんが、本当に寒かったw

足元も滑りましたしね。

 

さて、本日は先日紹介しました志木市民病院の話の続きです。

参照:志木市民病院、小児科入院医療休止:本当に困る前に記事にならなかったものかね

夜間小児救急 存続を要望

近隣6首長 市民病院休止で志木市長に

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=53218

 埼玉県志木市が同市民病院の小児科の入院患者受け入れを4月から休止すると発表した問題で、近隣5市1町(和光、朝霞、新座、富士見、ふじみ野の5市と三芳町)の首長が19日、志木市の長沼明市長に、入院受け入れに伴う夜間小児救急医療を存続するよう要望した。

 また、新座市の須田健治市長は、志木市を加えた6市1町の首長が来週にも、上田知事に対し、医師派遣を要望する考えを明らかにした。

 長沼市長は16日の記者会見で、同病院の清水久志院長ら3人の常勤の小児科医が3月末で退職することを理由に、小児入院患者の受け入れ休止を表明している。

 19日の会談で、長沼市長は、5市1町からそれぞれ年1500万円の財政支援が示されたにもかかわらず独断で休止を決めたことに対し、「近隣自治体に情報を伝えられなかったことを深く反省している」と謝罪。財政支援を受け入れ、4月以降も小児救急体制を維持するための医師確保に「努力する」との姿勢を示した。

 だが、常勤医の確保は厳しい状況だ。17日には、長沼市長が、小児救急を行う準備を進めている菅野病院(和光市)で働く予定の清水院長に同病院で稼働するまでの間、非常勤で働いてもらうよう要請したが、断られた。

 また、18日には上田知事に、県立小児医療センターの医師を一定期間派遣してもらうよう要請し、知事から「協力する」との回答を得たが、具体的な医師派遣のめどは立っていない

 長沼市長は会談で、6市1町の圏域の小児救急を考えるシステム構築に向け「小児救急医療対策事務検討協議会」を発足させることを提案。須田市長は取材に対し、「まずは4月以降も小児救急を維持できるようにすることが大事であり、医師確保が最優先」と話し、協議会については慎重な姿勢を示した。

2012年1月20日 読売新聞)

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ママサンさんのコメントにもありましたが、受け入れられる状況だけを作ろうとしても結局は医師を疲弊させるだけになります。

 

こういうといい方が悪いかもしれませんが、せっかく「小児科医が不足、小児救急が維持できない。地元の人間が困ることになった」ということが認識できたのだから、地方自治体と地域住民はできることを考える必要があると思います。

東京の医療を守る会:全国総柏原化のあとは、救急医療を守るための診療報酬改定を(まだ、気が早いけどw)

特集:柏原・東金の取り組み :日本医療再生のために

北海道と埼玉県:埼玉県は!そして全国総柏原化へ!

 

需要と供給に関して、今までも供給のほうが多かった。

 

ママサンさんのコメント「たった三人の小児科医で、45床、12000の小児入院患者を受けるなんていうあの病院の体制を、行政も住民もが看過してきたことが無茶苦茶なことです。しかもオーバー50の医師ばかり」を抜粋させていただきます。

 

これから少人数の小児科医が来ても、結局は疲弊して埼玉県の小児科医が減るかもしれない(派遣されたことによって)。

派遣されてくる…と思うと、もしかすると柏原のような取り組みは行われないかもしれませんが…それではいけないのです。少なくともせっかく出てきた問題点を、そのまま応急処置として小児医療センターから「カツカツの運営ができる人数(だって、向こうも余裕はないでしょう)」の支援をもらうだけではだめです。

 

それは問題の先送りであって、痛みの原因に対して痛みどめを使用しているだけです。原因の対処をしていないから、原因が悪化してそのうち抑えきれなくなる・・・

問題点が見えてきたのであれば、それはチャンスです。

 

応急処置は必要かもしれません。しかし、それ以上に根本的な治療が必要です。根本的な治療を行わずに悪化させるのであれば、無駄に痛み止め(対症療法、この場合は小児科医派遣)なんかしないほうが良いかもしれません。

 

・・・とはいえ、地域の住民の皆さんが困ると思いますので(そうでなくとも、埼玉県は医師不足)、ぜひともこの6つの自治体は新たな動きをしてもらいたいと思います。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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それでは、また。

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