新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

T細胞をiPS細胞から作成:香華k能力も重要だが、それ以上に識別能力ですね

2012-06-10 22:38:22 | 医療

こんばんは

 

先ほど帰ってきました。

披露宴の打ち合わせに5時間かかりましたが、いろいろ決まってきました。来ていただく皆様にも楽しんでいただけるだろうと思っていますが、今の時点の費用が…

「うみゅ・・・(本当に「む」というよりは「みゅ」と言いたい感じでしたw)」

予定より100万オーバーしていますね・・・。

 

いたた・・・な展開です

 

その後、遅くなったので六本木で夕食を食べてきました。ミッドタウンの中をうろうろしていたのですが

「19800円からってこんなところに来る人間って、すごい金持ちなんだろうな~」

というような鉄板焼きなど…少し思いました。で、結局…ニュースなどで聞いたことのある豚肉料理の店に行きました。ハムはおいしかったですね。とんかつも・・・

 

で、先ほど帰ってきたところです。

 

さて、今日はこちらの記事を紹介します。

 

がん攻撃のT細胞をiPS細胞から作製…東大研

 あらゆる細胞に変わる能力を持つ、人間のiPS細胞(新型万能細胞)から、がんやウイルス感染細胞を攻撃する、免疫系のT細胞を作り出すことに、東京大学医科学研究所が成功した。

 T細胞は最初は攻撃能力がなく、様々な異物と遭遇しながら能力を獲得する。今回、エイズ患者のT細胞からiPS細胞を作製、そこから再びT細胞を作ったが、細胞の状態が激しく変化する過程を経ても、T細胞は攻撃能力獲得前に戻ることはなかった。T細胞を効率的に作製し、がんやエイズの免疫治療に道を開く成果で、横浜市で開かれる日本再生医療学会で14日に発表する。

 医科研の金子新(しん)助教らは、細胞を変化させる独自の培養法を開発。できたT細胞の遺伝子を調べ、攻撃能力を保持していることを確認した。今後、動物実験で、作製したT細胞を使った治療効果を確かめるという。

2012年6月10日19時34分 読売新聞)
------------------------------------
この話はいろいろな可能性を秘めていると思います。
確かにT細胞を作り出すことができれば、癌細胞やウイルス感染細胞の破壊につながると思います。
 
しかし、攻撃能力に加えて「識別能力」がなくてはいけません
 
 
同種骨髄移植を行うとGVHD(移植片対宿主病 Graft versu Host Disease)という移植した細胞からの攻撃を受ける病気があります。
患者本人の細胞から作りだしたiPS細胞でT細胞を作り出したとしても、自己免疫疾患という「自己」と「非自己」の識別ができないために発症する病気があります。
 
攻撃能力だけではなく、敵と味方を識別する能力があるかないか・・・。これが重要だと思います。
 
 
 
 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長寿の秘密を解き明かす?:社会システムもできていないのに・・・(汗

2012-06-10 11:09:03 | 医療

おはようございます

 

今日はまた披露宴の打ち合わせで会場の方に行く予定です。その前に一つ記事の紹介をします。

 

 

 長寿の秘密を解き明かそうと、慶応大学の広瀬信義講師(老年内科)らのチームは、110歳以上長生きした「超長寿者」50人のゲノム(全遺伝情報)の解析を始めた

 超長寿者のゲノムを大規模に調べる研究は世界でも初めて。超長寿者は糖尿病や動脈硬化、がんなどの病気が少ないことが知られており、共通する遺伝子の特徴が見つかれば、病気の治療や予防にも役立つと期待される。

 寿命には、遺伝的な要因が20~30%ほどかかわっていると考えられている。しかし、20人に1人の割合で見つかるような「遺伝子配列のひとつだけの違い」(スニップ)を、100歳以上の長寿者で調べても、長寿に大きな影響を与える遺伝子は見つかっていない。

 このため長寿には、100万人に1人といったまれな遺伝子の特徴や、複数の遺伝子の関与が影響すると考えられている。

 そこで、研究チームはこれまでの研究で集めた100歳以上の日本人700人の血液の中から、110歳以上長生きした50人分を選び、東京大学と国立遺伝学研究所でゲノムを丸ごと解析している。スニップを調べるだけではわからなかった、極めてまれな配列の違いや、遺伝子の欠損や挿入、並び替え、配列の繰り返しなど、超長寿者が持つゲノムの様々な特徴が明らかになると期待される。また、糖尿病やがんの患者とゲノムを比較して、病気の要因を探ることも予定している。

---------------------------------------

この研究で病気の予防や治療に役立たせるというのであれば、僕は賛成です。しかし、ただ長寿の国にしようという目的、ただ長く生きられるようにしようという・・・そういったことを考えているのであれば反対です

 

この研究によって…例えば将来病気をすることなく、元気に長く生きられるようになる。老後(と言ってよいのか?)をEnjoyするために、元気に過ごそうというのであれば面白いと思う。

 

ただ、介護が必要になったり、病気にはなっていないけどただただ時をすごいていくというような状況・・・。しかも、今の日本にはそれをサポートできるような社会システムがない(不十分)という・・・・。

 

社会システムの改善の一つとして「元気な高齢者」を作るプロジェクトだ…と言われると「それはすごい。病気の予防もできるかもしれないし・・・」となるが、ただただ長生きするだけ…となると悲しい気がします。もしかすると、「こんな風になってまで長生きしたいとは思わなかった」という方も出てきてしまうかもしれません。

 

この研究を行うのであればぜひともそういった観点からも研究していただければと思っています。

 

そろそろ出発します。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと

blogram投票ボタン

それでは、また

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする