玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

うさぎの貯金箱

2006年05月01日 | 捨て猫の独り言

 双子の私たちは2ヶ月も早く生まれました。パパとママと2人のおばあちゃんと2人のおじいちゃんは妹のことをとても心配しました。なぜかというと妹は1000グラムに満たない体重で生まれたからです。私も1500グラムぐらいでした。妹は新生児集中治療室の保育器の中で3ヶ月も一人ですごしてから退院しました。そういうわけで妹は生まれたときから頑張り屋さんでした。

 ときどきK市のおじいちゃんおばあちゃんの家に行きます。Kのおばあちゃんは私たちに畑のトマトやキュウリを採ってきてと言います。そんなこと自分でやればいいのにと私は思います。Kに行くといつも200円もらってうさぎの貯金箱に入れます。貯金箱のために何回でも来ると思っているようです。そんな作戦なんて私は前から全部知っていました。ちょうど私たちが1年生になる前にSのおじいちゃんが亡くなりました。黒い服を着てお葬式や一周忌などをすませました。

 私たちも2年生になりました。ヤマハのポータトーンという楽器をKのおじいちゃんにお下がりすることにしました。おじいちゃんは楽譜も読めないんだそうです。自動で曲が鳴ったり、弾く音の鍵盤が光ります。私はこれでエリーゼのためにを覚えました。弾き方をおじいちゃんに教えようと喧嘩になり妹が私を叩きました。仕方がないので私がゆずりました。

 その日パパの妹のイズミネエネたちも来ました。アメリカの人と結婚しました。前よりも大きなお腹になっていました。イズミネエネは体重が11キロも増えたそうです。私たちのときと違って大きな赤ちゃんのようです。2人でキスしてごらんと頼んだら、平気でして見せてくれました。貯金箱にお金を入れるのを忘れてしまいました。こんなことはじめてです。

コメント (1)
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