玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

映画リバティーン

2006年05月09日 | 捨て猫の独り言

 はじめてネットで映画館の座席を予約をした。瞬時に予約完了のお知らせの返信が来る。自分もネットで予約ができたという他愛もない事実がなんとなく嬉しい。日曜の午後立川のシネマシティで4人で映画を見て食事しようと考えた。どの映画にするかは終了が夕食時刻であること、出演者は英語を話し日本語字幕であることという2つの条件のもとで 「リバティーン」 と決まる。出演者がどんな俳優でどんな物語かを調査しないままの選択である。

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 ネットで感激していることが2つある。一つはある駅にこの時刻に到着したいときの路線案内である。自宅出発の時刻を教えてくれる。もう一つは映画の内容紹介およびそれを観た多くの人たちの感想をこころゆくまで知ることができる。映画を観た後の方が検索意欲は強まる。

 アメリカ青年のおかげで男優の名を新たに2つ覚えた。今回の映画リバティーンでジョニ―・デップを、青年がお気に入りということでブラッド・ビッドをの2人である。リバティーン(放蕩児)は王政復古期のイギリスの放蕩詩人第2代ロチェスター伯爵の短くも壮絶な生涯を綴った物語である。実在の人でその妻エリザベスは故ダイアナ元妃の直系の先祖である。

 映画の最後でテーマ音楽とテロップが流れる中を娘には聞こえないようにその母親は私にささやいた。「よりによって娘と一緒にこんな映画を見るなんて!」 いつの時代にも破滅的にしか生きられない、それゆえひときわ強い魅力を放つ人間がいる。ある作家はロチェスター伯爵を 「神と悪魔」 という形而上学的な悩みを抱えていたドストエフスキー的近代人として捉えているという。謀らずも興味深い映画を観てしまった。

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