玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*半端な生活

2007年07月24日 | 捨て猫の独り言

 これで良かったのだろうか。ついに一学期の終業式には出なかった。けじめもつかない状態で私の夏休みは始まった。そしてまた二学期の始業式にも出ることなく、二学期の授業に入ることになるだろう。非常勤という身分は半端なものだと生意気で贅沢な思いでいる。定年退職を迎えこれまでの生活を終わらせることの決断が出来ず、その生活を断ち切ることえの漠然とした不安で非常勤の生活を始めた。

 目標があればそれに向かって頑張ることができるとこれまで訳知り顔に教室では言ってきた。それでは今年の私の目標とは何であったか。正直に言って今年ばかりでなくこれまでの永い年月においても目標らしきことをあまり立てたことはない。あるいはそれに近いことを考えたとしてもやり遂げた例がない。これは欺瞞的な生き方と言われても仕方がない。いつも流れに流されるままに生きてきたような気がする。

 現在の興味はよちよち歩きの人のことである。つい最近まで 「はいはい」 していたのだ。保護なしには生きられないはかない存在への共感がある。あるいは意識の底に彼女の記憶の中に私が生き続けたいという願望をもつからか。幸い私にはそんな人達が合わせて三人いる。全て女性だ。もちろん関係の在り様は三人それぞれに異なることは言うまでもない。最近週末になると疲労を伴いながらも三人目のよちよち歩きの人との生活に心を奪われている。多くの人がしているように私もそうしている。

 夏休みになって10日ほどになる。高校数学はお休みだ。昼のテレビ番組(NHKスタジオ)で石田衣良とかカンサンジュンなどの素顔を偶然見て、ついつい聞き入ったりすることができるのも夏休みならばこそだ。小林秀雄の本居宣長を中心にした2時間の講演テープがありその肉声を一度聞き二度三度聞き直したりもした。時を忘れさせてくれるのが囲碁の勉強だ。長年腕を上げることが出来ずにいる。何かと継続が苦手な私だが今のところ碁盤に向かう日が続いている。いまで言う脳トレである。

コメント (2)
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