大相撲9月場所は新横綱の照ノ富士の優勝で幕を閉じた。「いつなにが起こるか分からない」と膝の古傷を抱えて土俵に上がる姿から私たちは強烈なメッセージを受け取る。30歳前後が力士として脂が乗る時期だという。29歳の一人横綱には、しばらくは頑張ってもらおう。
鹿児島県大島郡瀬戸内町出身の明生の動向を注目している。明生は初土俵が2011年、新入幕が2018年、2020年は左上腕二頭筋部分断裂で1月場所を休場、2021年5月場所8勝7敗で小結、続く7月場所も8勝7敗で関脇に昇進した。三役昇進は幸運が続いた。
この9月場所は11日目終了時点で4勝7敗だった。実力以上の地位に上がり、成績がよろしくないことを相撲界では「家賃が高い」と言う。この12日目の照ノ富士戦は明生という力士にとっては分水嶺になった土俵だった。初の金星のあと連勝して8勝7敗と勝ち越した。
あの照ノ富士戦に敗れて負け越しとなればその後の土俵人生は大きく変わったであろう。明生は立田川親方(豊真将)に似て深々とした礼などその所作に好感をもつ人は多い。私がハラハラするのは立ち合いが相手に先に手をつかせてから自分が手をつく。相手が横綱でもそれは変わらない。
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