今日の京都新聞の社説はよかった。谷川俊太郎さんの詩が載っていた。
「成人の日に」という詩の一節で
でき上がったどんな権威にもしばられず
流れ動く多数の意見にまどわされず
とらわれぬ子どもの魂で いまあるものを組み直しつくりかえる
それこそがおとなの始まり
永遠に終らないおとなへの出発点
新成人の90%が日本の将来について「不安」と回答したが、一方 自分達の世代で日本を変えてゆきたいと思う新成人が70%近くに上った。と書いてあり現状を打破しようとする意欲に将来の希望もみる。とあった。
谷川俊太郎さんの詩を知ったのは中野孝次さんの「西行の花」という本の中で紹介されていたのだがその時とても心に残った詩だった。
こんなに急いでいいのだろうか
田植えする人々の上を 時速200キロで通りすぎる
私には彼らの手が見えない 心を思いやる暇がない
この速度は早すぎて間がぬけている
苦しみも怒りも不公平も絶望も
すべて流れてゆく風景