初雪を窓辺の影絵と眠る夜 【季語:初雪】 2014年12月23日 | 俳句:冬 天文 ある寒い冬の日 灰色に曇った空から 雪が舞い降りてきました その年の初雪です 寒かったので早めに家に帰り 窓越しに雪の降る外を眺めていると 白と黒の幻想的な影絵の世界に 招かれているようでした
ビルの端きれいに切り取り冬の空 【季語:冬の空】 2014年12月13日 | 俳句:冬 天文 ある晴れた日の朝 道を歩いていると 裸になった梢の間から 陽射しが目にまぶしく零れ落ちるので 見上げてみると 真っ青な空に白や灰色のビルの群れが 輪郭を際立たせていました 冬の空はたくみな切り絵師のように いとも簡単に都会の輪郭を切り抜いて しばらく僕の目はその巧みな技に くぎ付けにされていました
冬空に放たれ自由に紙飛行機 【季語:冬空】 2014年12月06日 | 俳句:冬 天文 ある冬の晴れた日 冬の冷気に磨かれた空は 塵ひとつない澄んだ青さをたたえていました その空に向かって どこか形のいびつな真っ白な紙飛行機が 小さな子供の手から放たれて 舞い上がりました 子供の応援を受けているからでしょうか 紙飛行機は長いことを空を泳ぎ 自分だけの空間の自由さを 満喫しているようにも見えました