お気に入りの温泉に出かけました
宿から少し歩いたところに露天風呂もあるので
12時過ぎにそこに出かけました
湯船に浸かっていた人は2、3人
それも直ぐに出て行き
自分一人が残りました
高原にある温泉なので
肌に当たる風は涼しく
灯りも少ないので夜の闇も濃厚です
肌に触れる闇もどこかしっとりとした
質感を持っているようでした
蝉も鳴いていたのですが
闇の中に押し込められたような声
どこかこの世から
切り離された場所にいるような
錯覚を覚えていました
お気に入りの温泉に出かけました
宿から少し歩いたところに露天風呂もあるので
12時過ぎにそこに出かけました
湯船に浸かっていた人は2、3人
それも直ぐに出て行き
自分一人が残りました
高原にある温泉なので
肌に当たる風は涼しく
灯りも少ないので夜の闇も濃厚です
肌に触れる闇もどこかしっとりとした
質感を持っているようでした
蝉も鳴いていたのですが
闇の中に押し込められたような声
どこかこの世から
切り離された場所にいるような
錯覚を覚えていました
自転車で公園を走っていました
ちょうど木々が生い茂る坂道を
通り抜けようとしたら
唐突な感じの蝉の声
家の周りではすっかりと蝉の声も途絶えていて
独りだけ地上に出る時季を
間違えてしまったように聞こえました
独りでなく蝉は
どこか真面目にお経を唱えているようにも聞こえて
自転車で走りながら
遠く聞こえなくなるまで
その声を耳で追っていました
自転車に乗って
街路樹の横を走っていたら
仰向けの蝉の亡骸に
何体も会いました
その度に驚いてブレーキを踏んで
亡骸を避けて走ったのですが
その数が多いので
途中からはゆっくりと
慎重にペダルを漕ぎました
日中はうるさく感じられる
蝉の声も段々と少なくなり
やがて聞こえなくなると
それはそれで寂しいものがあります
蝉が鳴き始めました
その声を聞くと
早速、子供たちが網と虫かごをもって
木の間をうろうろとするようになりました
なかなか姿が見つけられないようで
親も一緒になって探しています
自分も子供の頃には
蝉を探してまわることが夏休みの日課になっていて
時代が変わっても
変わらないものもあるなと思っていました
朝出かけようとドアを開けると
何かの音が響いています
その音の正体がわからずに
工事かなと思って外に出て目を凝らしたのですが
工事などは何も行われておらず
音の正体は蝉の声でした
この時期に蝉が
こんなに大きな声で鳴いているイメージが
僕の中になかったので
少し混乱していました
住んでいるマンションの前が
子供たちも遊べる憩いの場になっていて
木も沢山植えられていて
そこに止まって鳴いていた蝉でした
一斉に蝉が羽化したのでしょうか
2~3日はそうして鳴いていた蝉たちでしたが
程なくその声も小さくなりました
この後、第二弾、第三弾があるものなのか
ちょっと楽しみです