狛犬の毛並み濡らしてさす冬日 【季語:冬日】 2014年11月29日 | 俳句:冬 天文 鳥居の間からこぼれる冬の陽射しが 僕の前をたどたどしく走る 子供の頭一杯を輝かせていました その様子は まだちいさなその頭の中に たくさんの知恵を 教え込もとしている先生のようでした
木枯が食い散らかして一葉かな 【季語:木枯】 2014年11月24日 | 俳句:冬 天文 僕の体に冷たい息を吹きかけて 小さな旋毛をまきながら木枯らしが 梢から食い散らかした 色とりどりの落葉を 音をたててどこかへと運んでいきました 歯を立てられた梢は すっかりと丸裸にされて 満腹になったからでしょうか 食べ残しの葉っぱが一枚だけ 心細そうに揺れていました