水涼し青きビー玉金魚鉢【季語:涼し】 2017年05月27日 | 俳句:夏 時候 窓辺の金魚鉢を覗くと中に沈めた青のビー玉が太陽に透けて金魚鉢全体が薄く青く色づいたように涼し気に見えました 金魚鉢の中を泳ぐ赤い金魚も心なしか元気に見えました
通り雨つつじに宿る雀かな 【季語:つつじ】 2017年05月20日 | 俳句:夏 植物 その日は朝から曇り空だったのですが 昼を過ぎるころから雨が降って来ました 傘を忘れて家を出た僕は せめて雨の勢いが少し弱まるまで待とうと お店の軒先に逃げ込んだのですが 目の前のコンモリと茂ったツツジには 何匹かの雀が逃げ込み チュンチュンと賑やかです 人の雨宿りは退屈なものですが 雀の雨宿りは随分楽しそうだなと うらやましく思っていました
空腹に食は細らぬ鯉のぼり 【季語:鯉幟】 2017年05月13日 | 俳句:夏 人事 この前の子供の日のことです 電車から窓の外を眺めていたら あちらこちらで大小の鯉のぼりが 空を泳いでいました 勢いの良いもの 少し弱々しく泳ぐもの 鯉のぼりにもいろいろな種類がいるようです ただ、空を泳くのは随分と 体力を使うのでしょう いずれの鯉のぼりも お腹をすかせた様子で いつまでも体に風を吸い込んでは 食べることに飽きないようでした
それぞれの暮らし集めてメーデーの旗 【季語:メーデー】 2017年05月06日 | 俳句:春 人事 以前、メーデーに参加したのですが 天気が良かったせいか 大勢の人が集まっていました 僕は会場でうろうろしていたのですが 近くでは座り込んで お弁当を食べている人もいて賑やかです 青空の下には 組合名が書かれた 色とりどりの旗が 風になびいていたのですが 各々の旗の下には それぞれの悩みと 生活が集まっていることを想像したら 計り知れない暗闇を 覗いてしまったような気がして 呆然自失とした気分を味わっていました