風のささやき 俳句のblog

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邪魔な虫逃げ込んでくる長き梅雨 【季語:梅雨】

2017年06月24日 | 俳句:夏 天文
よく飽きないなと思うほど
毎日雨が続いていました

そのせいでしょうか
空気を入れ替えようと
少し窓を開けると
そのわずかな隙間から
蚊や蝿などが入ってきます

虫も雨に濡れることを
嫌がっているのでしょうか

家の中に入ると
どこか元気が良くなったように
部屋中を忙しく飛び回っています

そのとばっちりを受け
蚊に刺されて一人
夜中に目を覚まし
薬を塗る僕がいました

狛犬の涙の数や梅雨深し 【季語:梅雨深し】

2017年06月17日 | 俳句:夏 天文
雨の降り止まない日
傘を差しながら
とある神社の側を通りがかりました

長い石段が続き
その上の方には大きな鳥居
どうなっているのだろうと思い
階段を上ることにしました

その階段の両脇のところには
二匹の狛犬がいたのですが
頭から雨をかぶり
それが目を伝わって涙を流しているようです

いつまでも降り続いている雨
涙は後から後からとまりません

これでは梅雨が通りすぎても
涙の跡が消えないのではと
ちょっと心配に思えるぐらいでした

かき鳴らすギターの音にも梅雨の鈍 【季語:梅雨】

2017年06月10日 | 俳句:夏 天文
朝から
窓の外にはシトシトと
小雨が降り続いていました

部屋の中にいても
湿気が高いのでしょうか
着ているシャツが
ジメジメと肌にまとわりついてきます

僕はいつものように
ギターを取り出して弾いてみたのですが
ギターさえもが
どこかシットリとしているよう

かき鳴らす音にも
いつもの明るさがなくて
雨に鈍色に染められているようでした

野良猫も乾く暇なし梅雨の入り 【季語:梅雨の入り】

2017年06月03日 | 俳句:夏 時候
天気予報でも雨のマークが続く
どこかうっとおしい梅雨の季節

家の近くには
よくみかける野良猫がいるのですが
その毛並みも濡れていました

普段はきっと軒下辺りにでも
身を潜めているのでしょうが
一日中そこにいられるわけでもなく

外を歩けば
雨に濡れてしまう野良猫に
同情してしまいます