「ぼうえいせん」
ひとはどこで、ぼうえいせんを、はるのかな
ひとごとだって、わらって、へいきでいられる
さいぜんせんは、ひと、それぞれ
しかたない、かんじつづけたら
いっしょに、ないてしまう
なきつづけて、やめられなくなる
「ぼうえいせん」
ひとはどこで、ぼうえいせんを、はるのかな
ひとごとだって、わらって、へいきでいられる
さいぜんせんは、ひと、それぞれ
しかたない、かんじつづけたら
いっしょに、ないてしまう
なきつづけて、やめられなくなる
落葉散る公園を歩きました
風が吹くたびに落ちる葉に
もう丸裸になる梢が想像できました
足元を見ていたら
古い枯葉の上に新し落葉かさなり
朽ちて行こうと大地の色を真似る葉と
まだ落ちて間もない新し葉の色彩とのコントラスト
それもやがて色を失い
大地に戻っていくのでしょうね
思えば大地に降りそそぐ雨の恵みと
太陽の陽ざしと
それを養分に落葉して大地はまた豊かになる
そんな人の知恵を超えた循環の豊かさを
どんな言葉で歌えばいいのでしょうね
僕の言葉はあまりも乏しくて
ただそこにある姿を歌うばかりです
朽葉に重なる落葉の色合いに感心をしながら
海外から帰り着いたお昼時は
思った以上に温かで
肌に沁み込むような寒さをイメージしていたのですが
良い意味で肩透かしにあいました
飛行場からバスに乗り込んだのですが
車窓から見る冬の空には
二本の飛行機雲が並列で線をなし
その地上に向かっている方は
解けて行くような広がりを見せていたのですが
まるで何かの物体が
白い筋を引きながら空から墜落して
地上近くで破裂し砕けたような
そんな姿でした
そんな痕跡も飲み込んで
何事もなかったように消していく
静かな冬空がそこにありました
夜に道を歩いていたら
カサカサと乾いた葉が鳴る音がしました
乾いた音はやがて散る葉の
運命を告げているように
その音を聞いたからなのか
夜の深まりを感じて
体の中から寒さを感じて
思わず服の袖をつかんで
身を固くしていました
銀杏の街路樹が続く道を
子供と一緒に歩きました
空が淡い青色に澄んで
それを背景にして黄色い落葉が
風が吹くたびに空を舞います
美しい一枚の絵画を見ているようで
心が静かになります
沢山の人が歩いていたのですが
その姿もまるで背景の一つのように言葉もなくて
僕は一つ呼吸を吸って
胸の内が鎮まることを覚えました
すっと自分の中から何もなくなって
ただ秋の余韻に呼応するような僕でした
いつの間にか乾いてしまっている心
寂しさや楽しさもなくして
ただ軽くなって
カサカサと音を立てるだけ
自分の中に何の重石もなく
ちょっとした風にも
何処かに吹き飛ばされてしまいそうです
そのまま心を見失ってしまうことの
戸惑いさえもなくしている
今日この頃の心の様です
秋の夜長
皆が寝静まった部屋で
一人、読者などをしていると
少し感傷的な気分に襲われて
もう会うこともなくなった人たちのことを
思い出したりもします
もうどうしようにもならないと分かっていも
会いたいなと思ったりして
独り言をつぶやいてみたりします