まだコートの隙間から入り込む
風が冷たい日
曇った空からは
ちらほらと雪が降ってきました
職場の近辺が開発が続いているせいか
古いビルが取り壊されていて
馴染みのレストランが入っているビルにも
解体のお知らせ
そのレストランのドアにもひっそりと
閉店のお知らせが貼ってありました
閉店前に寄れればよかったのですが
気が付きませんでした
昨日までは普通にお客さんもいたのに
そんなビルへのお別れなのか
それとも記憶を薄れさせようとしているのか
直ぐに溶けてしまいそうな大粒の雪が
空から降りてきました
まだコートの隙間から入り込む
風が冷たい日
曇った空からは
ちらほらと雪が降ってきました
職場の近辺が開発が続いているせいか
古いビルが取り壊されていて
馴染みのレストランが入っているビルにも
解体のお知らせ
そのレストランのドアにもひっそりと
閉店のお知らせが貼ってありました
閉店前に寄れればよかったのですが
気が付きませんでした
昨日までは普通にお客さんもいたのに
そんなビルへのお別れなのか
それとも記憶を薄れさせようとしているのか
直ぐに溶けてしまいそうな大粒の雪が
空から降りてきました
その日は朝から晴れていたのですが
随分と風が強くて
時々唸るような音も聞こえて
誰かが叩くように窓もなりました
夜も風は強く吹いていて
ベランダに出ると
自分の体がその風に包まれてよろけるようで
空を見上げると星までもが
どこか定まらずに揺れているようでした
春の風なので強さ以外は
心地は良いのですが
午前中は穏やかだったのですが
午後にはいると風が強く
吹き荒れる感じでした
洗濯物を干していたのですが
洗濯物が吹き飛んで行きそうで
洗濯ばさみを追加しました
家の中にいても時折
風が窓に当たり
激しい音がして驚かされました
そんな強い風が夕暮れまで続き
空が暗くなる頃に
ようやく勢いをなくしました
#2020 春に
仙台に移り住んだ日のこと
荷物は午後から入ってくる予定だったので
何もない部屋で過ごしました
荷物がないと
部屋は随分と広く感じるもの
話し声も響いて聞こえるので
思わずひそひそ話になってしまいます
荷物が来るまでの間は
まだ4カ月の子供たちをジャンパーの上で寝かし
手持ちぶさたで過ごしていました
僕らの他には
春の陽射しのみが部屋に
何もない寂しさを
和らげてくれました
無性に悲しい時があります
泣いても消えない悲しみは胸に居座り
悲しみに乗っ取られるようです
とある日の公園で
そんな悲しみに襲われて
太陽が眩しいのに涙が止まらず
その涙を見られないようにうつむきました
周りはそんな僕には無関心なまま
ただ、光を含んだ風だけが
気にかけてくれました