風のささやき 俳句のblog

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詩や短歌も掲載しています

子の登る岩の暑さやキャンピング 【季語:キャンピング】

2016年07月30日 | 俳句:夏 人事
川べりを歩いていたら
子供達とその親でしょうか
何組かが集まって
キャンプの準備をしていました

空には明るい太陽が輝き
半ズボンの男の子は
もう早速
川の中で遊んでいます

僕は子供達が登っていた
大きな岩の肌に触れてみたのですが
その思わぬ暑さに
すぐに手を離してしまいました

遊び疲れる夕方には
きっと楽しい食事
小さな夏の一日は
子供達の胸に大切な思い出として
刻まれるのでしょう

日傘差す少女の遥か山を見る 【季語:日傘】

2016年07月23日 | 俳句:夏 人事
遊びに来ていた田舎の道を
真っ白な日傘を差した
少女がこちらの方へと歩いてきました

その表情は日傘の陰に隠れて
はっきりとは見えなかったのですが
どこか透き通った汗と
生真面目に結ばれた唇とが
印象に残りました

その肩越しからは
青い山並みが見えたのですが
その遥かさは
これから少女が歩いて行く
遠い道のりを表しているようで

これからどんなことが
少女に訪れるのだろうと思い
まだまだ開かれている可能性の多さを
うらやましくも思っていました

短夜やあれやこれやで深まれり 【季語:短夜】

2016年07月16日 | 俳句:夏 時候
日が長いことを実感します

夕方、窓の外を見ると
まだこんなに明るいんだと
驚くこともあります

人は明るい間は活動的になるのでしょうか
頭の中にあれもやろう
これもやろうと
普段ついつい先送りにしている物事が
次から次へと浮かんできます

もちろんその一割も
やることはできないのですが
ついつい手足を動かし
気が付くと
短い夜の深まりの中にいたりします

水際や歓声わんさと炎天下 【季語:炎天下】

2016年07月09日 | 俳句:夏 天文
空から降り注ぐ陽射しに
肌が焦げるようにさえ感じられる炎天下
その下にはたくさんの日傘が花を開き
強い陽射しを嫌がっています

けれど子供たちは
そんな陽射しさえ栄養とするかのように
青い水際に集まっては歓声をあげて
肌の色を褐色に染めていきます

暑い夏を嫌がるのはきっと
そんな水際での涼しい遊びを忘れてしまった
大人だけなのかもしれません

時には小さな子供のように
冷たい水に遊んでみることで
夏の楽しさをもう少し
感じられるのかもしれません

洗い物干す暇くれぬ梅雨の空 【季語:梅雨】

2016年07月02日 | 俳句:夏 天文
梅雨に入ってから
傘を手放せない日々が続いています


激しい雨音に目を覚ますこともあり
また雨かと重い気分になったりします

そんな梅雨の空ですから
ちょっとした
晴れ間を見つけるのも一苦労

梅雨の空とは関係なく
溜まって行く洗濯物を干す
長い晴れ間がなかなか見つけられずに

湿った洗い物をぶら下げる部屋は
外の湿度が移り住んだように
ジメジメとしたままです