・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
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対立は近似の変化形らしい

2014年11月23日 | つぶやきの壺焼

FAQに「この言葉の対語は何ですか」という質問がたくさん見られます。
これらは多分、日本語学校か、国語の時間に出された「この言葉の対語は何か」という宿題の答えを見つけるために、「何か」を「何ですか」と入れ替えただけでそのまま質問にしてしまう、Webが育てた不精頭の持ち主の発信なのでしょう。

こういう人の頭の働きは、シャトルバスのように、知りたい~聞いて答えをもらう~知りたいことがわかるという、単純所定往復区間運動のみになっています。
シャトルバスに乗る人は、歩いても大した距離ではなく、荷物を持っているのでもないのに、待たされても乗ります。
なぜ乗るか、なぜ聞くのか、返事は同じ「楽だから」です。
簡単便利が最高の価値、ファストフード、コンビニ弁当がこの世で一番のすぐれものというわけです。


さて、シャトルさんたちは考えてなさそうですが、よく質問に出てくる対語とは何でしょうか。
タイの国語を漢字にしたと言ったのでは、さすがのシャトルさんも首を縦に振らないでしょう。

対語は、反対の言葉、逆の意味、対照的な意味、対立的な意味をもった“別の”言葉です。
対照、対立が“違う”こととは限りませんから、“違う”言葉ではなく“別の”言葉なのです。
「同じ穴のむじな」は、人間社会同様、言葉の社会にもあるようです。

対語には当てはまりそうもない、しかし実際に使われている言葉の組み合わせがあります。

大丈夫 ≒ 必要ない
やばい ≒ 気に入った
かわいい ≒ 奇妙な

ニヤリイコール記号は、論理的には、こういうところで使うものではないと言えます。
しかし、この記号でつなげた、それぞれ二つの言葉の関係に最適な記号が、浅知恵では見つかりません。

論理的には位相が120度くらいずれたような、しかし情緒的には、力を抜いて上に挙げたときの両手のような、そんな関係にありそうな言葉の対です。
これが、言葉の数からいくと、左辺は1、右辺はnであることが、また面白いところです。

「大丈夫です」≒「間に合ってます」=「欲しくありません」=「私はそれを食べません」=「嫌いなのです」

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