日本語には同じ字で全く意味の違う言葉があります。
漢字にすれば"素振り"と変換される"すぶり"と"そぶり"も、その組み合わせのひとつです。
"すぶり"は、これから打とうという前段階の所作です。
"そぶり"は、して見せるだけの虚空の所作です。
対話というものが、どういう意思のもとに行われるのか、その結果はしてみないとわからないことです。
希望的観測にとらわれて対話に臨めば、相手の智謀的策略に嵌まることもあります。
素振りの様子は、知らせ方によって、愚報にも具法にもなります。
素振りは素振り、それを見ただけでは、安心できないことだけは確かです。