法治国家と呼ばれる国では、人間のすることに法律で制限を加え、あまり出鱈目なことができないようになっていて、安心と不自由が同居している。
いにしえに制定されたままの、カビの生えそうな遺物のような法律もある。
それらを遺法と呼んでみる。
読み違えそうだが、法に違う違法とは異なる。
遺法は存続のおかげでいろいろなものをものを生み出し、いろいろなことが行われる。
遺法には違いないのに、手を着けにくい大物になると、X法調査会などという大看板のもとで開店休業状態の会議もずるずると存続している。
このずるずる状態をそう思わせない魔力、遺法にはそんな力もあるのだ。