南無煩悩大菩薩

今日是好日也

綾。

2006-08-23 | 日日是好日。

日本の文化に特有のものの一つに「あや」という感覚がある。

魅力の一つでもあるが、なかなか理解し難い感覚でもある。


言葉に。

駆け引きに。

組み合わせに。あや。

表現方法や行動様式に「あや」が存在する。

ファジーやフラクタルといった感覚とは別ものである。


まどろっこしい。とおもうなかれ。

人生をより深く楽しむ為の知恵ともいうべき過剰の整理がここにありそうだ。


ややこしい。とか。もうたくさん。と思うことも世の中には多い。

ただ。そこに見過してはいけない何かが、潜んでいることもある。


過剰。なるがゆえに目を瞑り通り過ぎてしまうことがままある。


「あや」を感じる。
とは、そこのところに「ちょい。まてよ。」との警笛でもある。


多くの人間により紡ぎだされた模様に一様は無い。

そこんところの。大事なところ。の感受性は「あや」の機敏を大切にしうることで産まれると、言い換えられまいか。


ひ弱さに潜む牙や。
意地っ張りが隠す可憐と。
そっけなさの裏の誠実に。
幾重にも重ねられる緻密。

単純を生み出す複雑性。


粋でいなせな魅力。


おもむきや。おくゆかしさ。の「あや」。を感じられる日本人でありたいと思う。
コメント (4)
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