南無煩悩大菩薩

今日是好日也

浮景。

2008-01-29 | つれづれの風景。

空に浮かんでいるものが水に浮かんでいる。

杞の人々が憂いたようなことが起こるべくも無い。

空が落ちてくる。

杞憂である。

水に浮かんだ月を取ろうとしている猿のように間違うわけでもない。

月の影取るましら。


楼閣の影が水止鏡明に浮かんではにじむ。

記憶や夢の曖昧さや、それにつきまとう無銘の事実は、一服の浮景である。

あらぬそらにあらぬ楼があらぬ水に浮かびあらぬ姿を見せている。

空を見ているのか、楼をみているのか、水をみているのか。

わたしはいったい何をみているのだろう。

コメント (2)
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