南無煩悩大菩薩

今日是好日也

もっと光を。

2008-07-05 | 有屋無屋の遍路。

ギヨオテとは、俺のことかとゲーテ言い。


鴎外はんの、「ギヨオテ伝」によると、「窓を一つ開けてくれ。明かりがもっと入るように。」といったのが、臨終の折の最後の言葉であったという。

もっと光を。という有名な台詞はこれに基づいているらしい。

72歳になって、17歳のウルリーケに真剣な恋をしたというゲーテだが、83歳の生涯の最後は末期の水ではなく、末期の明かりを求めた。

ゲーテが亡くなったとされるのは、午後11時30分である。

功なし名なりえ長寿をも全うしたゲーテを持ってしてである。

なんと申してよいか私にはわからない。


もっと光を。


私もつぶやいてみる。

公衆便所の中、電灯煌々、天光差込み、黒光る禿頭。

もっとかみを。

コメント
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