成り始めのなしが、五つ連なっている。
インドネシアにいくとこれは、ナシゴレンという料理になる。
嘘です。
なしがある。ということはなしの木であるということである。
林檎の木になしは成らない。
林檎が成るとすれば、それは林檎の木でしかなし。
単純なことだけれども。だ。
実をつけるのはその実をつける木でなくては成らない。
できもしないことを、執拗に叱咤激励しても成らないものは成らない。
球根を植えてもいないのに、チューリップの咲くのを待つようなこと。
そんな単純なことさえ、我々はつい間違う。
ちゃんと木を見れば、なしもある。のだ。