一時は天下をも覗える強力な家臣団を誇った甲斐の武田軍団。
石垣の如く強固な組織は、その棟梁の交代と共に人心離れ、脆くも文字通り瓦解する。
瓦葺の屋根は、たった一枚の瓦のずれでも、雨が漏る。
瓦葺も、石突も、素人では難しい。職人技がいるのである。
人は石垣。
強固且つ成長する木の根に負けない柔軟性を、御しがたき素材を組み合わせてどのように築く?
崩壊の憂き目を避ける為には、自重に耐えられる心配りが第一だろうと思う。
そのコツは誰も教えてはくれない。
石垣以上の家城を立ててはなるまい。
さて。行くか。