恋にこがれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身をこがす
-詠み人知らず-
辻辻の、折々の、切々の、事にあたりて、処々の神々(こうごう)しさに触れ合い対峙するとき、人それぞれになにをおもうか。
心だに誠の道にかないなば 祈らずとても神や守らむ
-詠み人知らず-
朝な夕に露と落ちる草葉の影に秋の虫が鳴く。
昼のさなかにその抜け殻を残して蝉は鳴く。
蟻は這い、蝶は飛び、石は佇み、若葉は揺れる。
僕は何をやっているのだ。
武者働きの後の、その一服のそのその静寂に身を任す。
見えているのか聞いているのか、神々の声。
邪悪なるなかれ、我が内なるものの、そのこえよ。