いつ頃からだろう。
抽象的に物事をとらえるような癖がついてしまっている。
具体。という表現活動では本質を見逃すような気がした頃から。
現実。というものでしか判断できないことはわかっている。
だが、虚虚実実の世の中にあって、透明性を増したい欲求は高まるものの、あえてぶれる眼差しに抗う必要もないじゃないか。
是が非にもではなく、是々非々でどうだろうか。
うちわを振ることによって涼しい風を顔に贈れるものを、顔を振ることによって風を受けようとするようなことをしていないだろうか。
僕は。
ぶれている。確かに。
いつ頃からだろう。ぶれているものを力ずくで元に戻すことをしなくなったのは。
たぶん。老眼が進み始めた頃からだろうか。
ゆれる眼差しの頃、確かに僕は青かった。