勝ってくるぞと勇ましく。
誓って呑みにいくが、いつも返り討ちにあうことが多い。
敗残の兵よろしく、うなだれかたをおとしうずくまり路面を見つめるとき。
今日も討ち死にの体にて気丈壊れ行く。
糞にちかしの、ころがりかた。
今自分が、生きておるのか死んでおるのかでさえ定かではない。
ふん。このよっぱらい。と傍らをお化けのような女性が通り過ぎる。
私はぶつぶつとつぶやく。
なにゆうてやがる。このぶす女。
よっぱらいはな。酔いが覚めたら元に戻るんやど。けどブスはもどらん。
ひとせ毒づいた後、しこたまやられた負け犬の糞は、ころころと家路につき、泥の如く眠りに落ちる。
惰性との戦争。
まだみぬ花園を探し、そのなかで眠るその日まで、気力の続く限り、挑み続けるのである。