人々は自分の好みを偽ろうという動機を持つようだ。
不安ゆえに、背伸びしてみたり、
場の雰囲気で、すりかえてみたり、
評判に釣られて、無理したり、
本当の好みを偽ることで受ける居心地の悪さよりも、偽ってでも得る利点が勝るからだろう。
でも、果たしてそうだろうか。
確かに好みの多様性は、口論を産む。
また、特殊な好みは、村八分の対象にもなる。
だが、自分の好みをしっかりと主張することで、得られる爽快感は病み付きになる。
たとえそれが、間違ってたとしても、それは偽りよりも実になる教訓となるようだ。
多様性を受け入れ、自己革新に繋げるヒントはそんなところにもある。
ツンドラ原産のこの木の種のこのみは、いびつで黒く、まるでうんこのようだ。
しかし、偽りでない本物のこのみなのである。