この梅ノ木は、春には芽吹き、花咲かすだろう。
その能力があるといえる。
だから今はこうでも、やがての咲き誇る梅花を楽しみにできる。
能力があるかどうかは、継続と繰り返せるかどうかが鍵になる。
まぐれではない、やみくもではないというところに能力があるということができる。
ただ、気をつけなければ見誤ることもある。
壊れた時計でも日に二回は正しい時間を指す。
そこにいただけで、たまたまそうであることに目を奪われてはいけないだろう。
他者の能力を見て思うことは、とりもなおさず、己の能力を疑うことにつながるようだ。
おのれに、いかなる能力あるやなしや。