「ニイさん、飲み屋ないですかぁ」
娘のような女性に戎橋で声を掛けられる。
「そりゃあんた、そのへんにぎょうさんありますがな」
キョトンとしている。
私はニイさんではなくオッサンなのだが、先の女性はつまり勧誘なわけで、寄って行きませんかということなのだ。
私はよく誘われるほうだと思える。
先日も連れと二人で並んで歩いていて3.4回勧誘を受けたのだが、それはすべて私の方で、連れに「あんさんもてますなぁ」と言われた。
しかしたぶん、このもてかたは非常にあぶないとにらんでいる。
これだけたくさんの人の中で、声をかけるオヤジを選ぶにはそれなりのあまりありがたくない理由があるに違いないからだ。