南無煩悩大菩薩

今日是好日也

誰にも快適な職場

2017-02-17 | 古今北東西南の切抜
(photo/source)

心理学者マリリン・ブルーアーは、特異な共通性が人に与える影響を説明する学説を展開している。

それによると、私たちには同化したいという欲求があり、人とつながり、強く結びつき、コミュニティの一員になりたいと思う。その一方で異化したいという欲求もあり、ユニークで他とは違う、個性的な存在でありたいとも思っている。

社会で生きていると、この二つの動機がしょっちゅう葛藤することになる。

グループと強く結びつけばつくほど、特異意識を失うリスクが大きくなる。逆に、自分が他人から際立った存在になればなるほど、帰属意識を失うリスクは大きくなるからだ。

では、この葛藤をどのように解消すればいいだろうか。

解決策は、同時に「同じで異なる」存在になることである。つまり、同時に「同化し異化する」方法を探せばいいのだ。

「同化し異化する」ことを達成するもっとも一般的な方法は、特異なグループに参加することである。グループに所属して、関心、アイデンティティ、目標、価値観、スキル、特性、経験を分かち合えば、人とつながっているという意識や帰属意識を持つことができる。

また他のグループと明らかに違っているグループに所属することで、特異意識を持つことも出来る。人は、珍しい類似性を共有する個人やグループにより強く愛着を感じるものなのだ。共通の特徴が珍しければ珍しいほど、絆が強くなるのである。

研究によれば、人は帰属意識と特異意識の両方を与えてくれるグループでより幸福を感じるという。こうしたグループを非常に誇りに思い、強い愛着を抱くとともに、自分が評価されているとも感じるのだ。

-切抜/アダム・グラント「GIVE&TAKE」より-
コメント (2)
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