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昔、こんな話があった。
あるところに資産家の親父があったが、壮年にして不治の病に侵された。
彼はその枕元に妻を呼び「わしが死んだら財産はすべてお前のものとせよ」と遺言した。
そして次に肉親の弟を呼び「わしが死んだら財産はすべてお前のものとせよ」と遺言した。
最後に長男を呼び「わしが死んだら財産はすべてお前のものとせよ」と遺言した。
やがて命運尽きた親父の遺産相続の話になったが、三人いずれも遺言をたてに争うので、親族は途方に暮れ町奉行所に裁決を願い出たが、なんでそんな遺言をしたのか親父の真意を誰も読めなかった。
この話を伝え聞いたある聡明な男は真意をこんな風に読んだ。
「その親父の願いはこうだろう。自分の死後弟を女房は後添えにして息子を跡継ぎにする。そうすれば皆が彼の財産の相続者になるではないかの」
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