「第5世代モバイル推進フォーラム」と呼ばれ、総務省の「電波政策ビジョン懇談会」の中間報告を受け、第5世代移動通信システム(5G)の検討の加速、諸外国との連携、国際標準化への貢献等を目的に、2014年9月に設立されました。サイトは、http://5gmf.jp/です。
5GMFの設立に先立ち、2013年9月に「ARIB 2020 and Beyond AdHoc」という組織が発足し、2020年以降における地上系移動通信システムの概念及び基本構成に関する検討が行われていて、その内容が2014年10月8日付けで白書としてまとめられています。この検討内容は、5GMFの技術委員会で引き継がれ、現在、検討が進められている状況です。
5Gの用途(ユースケース)や要求条件は、世界でほぼ共通となっています。
即ち、5Gの用途としては、2014年10月8日版のARIB 2020 and Beyond Ad hoc白書に、以下の8種が挙げられています。
(1)交通:より使いやすく安全なナビゲーション、自動運転
(2)ヘルスケア:遠隔医療
(3)災害救助:予報、耐災害
(4)教育:遠隔教育、仮想体験
(5)リンチコンテンツ:マルチユーザーのUHD(Ultra High Definition)テレビ会議、高品質なビデオ/オーディオ/電子書籍の購入
(6)家庭:ホームセキュリティ
(7)家電機器:遠隔制御
(8)安全なライフラインシステム:渋滞回避、救助(遭難や事故など)
また、2020年の状況を想定した5Gの要求条件としては、以下のようなものが挙げられています。
(a)大容量化:5Gシステム容量を2010年の1000倍に
(b)接続端末数の拡大:(IoT、M2Mの進展を睨み)2014年当時の100倍以上の同時接続数に
(c)無線区間の遅延の短縮:(車車間通信による事故回避やロボットの遠隔制御への応用を考慮し)伝送遅延を1ms以下に
(d)省電力化と低コスト化
5GMFでは、2016年5月、ホームページ上に、5Gのコンセプトや実現に向けた課題の検討結果を白書第1版(英文)として公開しています。なお、現状の最新版は第1.1版となっています。下記サイトです。
http://5gmf.jp/whitepaper/5gmf-white-paper-1-1/
ARIB 2020 and Beyond Ad hoc白書のサイトは、以下です。
https://www.arib.or.jp/english/image/committee/adwics/02-00_2020bah/20bah-wp-100.pdf