食べ物や栄養が健康、病気に与える影響を過大に信じたり評価すること、即ち、(健康にいいからと言って)特定の食材や食品を偏愛してそれだけを摂取したり、逆に(健康を害するからと言って)全面的に避ける(忌避する)、といったことを指しているようです。”food faddism”と綴り、”faddism”とは、”熱狂”、”大流行”などと訳され、一時的な流行を熱狂的に信じること、といった意味のようです。
「○○さえ食べればやせる!」、「長生きしたけりゃ△△を食べるな!」など、テレビやネット、書籍などで取り上げられると、その食品のみを食べ続けたり、逆に食べるのを避けたりする人も少ないないようです。しかしながら、それが栄養のバランスを欠いた偏った食生活につながり、逆効果に陥ってしまう危険性があるということで、フードファディズムが健康的な生活を送る上で問題となることが指摘されているようです。
瞬時に短文をやりとりするSNSが普及している現代では、物事に対して熟慮なしに判断してしまう傾向に陥りやすく、しかも似た考えを持つ者同士が交流する傾向があることから視点が偏ってしまうことも起こりやすくなります。こうしたことも、フードファディズムが問題化する背景のひとつにあるようです。ちなみに、アメリカでは1950年代にすでにフードファディズムが問題になっていたようです(※)。
※”フードファディズム”、時事用語事典(田島眞、2009/2)を参照