企業や組織の内外に存在するさまざまなデータを分析し、ビジネスの具体的な成果につなげるまでの一連の活動のことを指しているようです。
この概念が、あらゆる業種の企業に浸透しつつあるようですが、それはコンピュータシステムやインターネットを中心とするIT(情報技術)の進展によって、多様なデータを収集し蓄積しやすくなり蓄積された大量のデータを高速に分析する手段(システム)が整ってきたことによると考えられます。時間や労力、費用の壁によって十分な形でできなかった分析が容易に行えるようになってきました。
分析対象は、第1段階)業務システム、第2段階)Web、第3段階)現実世界の3段階に分けて考えることができ、現在は第3段階に入っていると言われています。
第1段階は、1990年代~の取り組みで企業などが持つ業務システムのデータが分析対象です。販売実績に基づく需要予測や経営指標の集計による改善すべき事業の洗い出しなどに利用されていました。
第2段階は、2000年代中盤で、Web上のコンテンツやサイト上での人の行動が分析対象です。Webサイトの重み付けや通販サイトでの購入履歴に基づくレコメンデーション(※1)などに利用されていました。
※1 マーケティング用語です。ネット通販などで利用者の購買履歴を分析し、現在購入を検討中の利用者に対し興味・関心がありそうな情報を提示する手法です。「協調フィルタリング」や「コンテンツフィルタリング」といった手法が利用されています。
そして、現在の第3段階は、IoTの進展を背景にセンサーデータや複数システムに跨るデータが分析対象です。いわゆるビッグデータの時代で、人の現実の行動や社会の動きなどの把握などに利用されます。
第3段階での分析を効果的に行うために、その専門家、即ち、データサイエンティスト(※2)の需要が高まっています。
※2 ビジネス、統計、ITの3つのスキルを併せ持ち、データを価値に変えることができる人材をこのように呼んでいます。