俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

樝子(しどみ)の花

2009-04-20 | 俳句・春・植物


花しどみベルト緩めて休みをり

山野に自生するバラ科の落葉小低木。木瓜の花に似た紅色の五弁花をつけるので、「草木瓜」ともいう。枝には棘がある。秋に果実が生り、黄熟する。草木瓜が咲いていた。歩き疲れたので、草木瓜の前でベルトを緩めて一息入れた。よく見ると、可愛い花である。

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草木瓜や夕暮れ近き空の色


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山芍薬

2009-04-19 | 俳句・春・植物


木洩れ日に山芍薬の開きけり

山野に自生するキンポウゲ科の多年草。晩春から初夏にかけて、茎の先に5センチほどの白色の花を一つ上向きにつける。名は、山に生え、全体が芍薬に似ているところからつけたれたもので、芍薬ではない。季語とはなっていないが、美しいので詠んでみた。

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秘めてをり山芍薬を見しことを


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亀鳴く

2009-04-18 | 俳句・春・動物


亀鳴きて植物園を後にせり

藤原為家の題詠歌≪河ごしのみちのなかぢのゆふやみになにぞときけばかめぞなくなる≫からきている。春の夕暮れの感じを詠うときに使われる。実際には亀は鳴かないので、情緒的な季語といえる。岩の上で二匹の亀がじっとしている。亀鳴くとはこんなときをいうのだろうと思い、春ののどかな夕暮れどき、植物園を後にした。

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蕉翁に義仲寺の亀鳴きにけり


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貝母(ばいも)の花

2009-04-17 | 俳句・春・植物


後ろより貝母咲くとふ女声

中国原産のユリ科の多年草。江戸時代に薬用植物として渡来。葉の横に釣鐘型の花を下向きにつける。花びらの外側に緑の線が入り、内側に紫の網目模様がある。地味で静かな花。貝母を見ていると、二人の女性がきて、そのうちの一人が「貝母が咲いているわ」といい、色々ともう一人に教えていた。

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夕暮の近き風なり花貝母


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樒(しきみ)の花

2009-04-16 | 俳句・春・植物


万葉の花として咲く樒かな

シキミ科の常緑小高木。宮城県以西の山地に自生。果実に毒があり、「悪しき実」からシキミと呼ばれるようになったという。木全体に芳香があり、樹皮から抹香や線香が作られる。昔から神事や仏事に用いられたため、社寺や墓地に多く見られる。訪れた万葉植物園に咲いていた。≪奥山の樒が花の名の如やしくしく君に恋ひわたりなむ≫

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老婆らの元気な声や花樒


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