俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

木瓜(ぼけ)の花

2009-04-25 | 俳句・春・植物


やうやくに午後の日差しぬ木瓜の花

中国原産のバラ科の落葉低木。花には、濃紅(緋木瓜)、淡紅、白(白木瓜)、紅白の混じったもの(更紗木瓜)などがある。枝には刺がある。秋には大きな実が生る。曇っていた空がようやく晴れて日が差してきた。緋木瓜が一層鮮やかな緋色になった。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ




更紗木瓜母に優しき言葉かけ



白木瓜やひとり詣でし薬師堂


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猩々袴(しょうじょうばかま)

2009-04-24 | 俳句・春・植物


誰もゐぬ山に猩々袴かな

常緑のユリ科の多年草。山地や林の多湿なところに自生する。茎の先に横向きに咲く紅紫色から濃紫の花を猩々(赤い顔の想像上の動物)に、地面に放射状に広がる葉を袴に見立ててついたのが名の由来。しんとして人影のない山に猩々袴が咲いていた。初めて見る花であった。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ




猩々袴大きなこゑの鳥のきて


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒文字の花

2009-04-23 | 俳句・春・植物


黒文字の花山の気の漂ひて

山地に生えるクスノキ科の落葉低木。樹皮が緑色で黒斑があり、それを文字に見立てたのが名の由来。材は芳香があり、爪楊枝や箸に利用される。黒文字の淡紅色の小花が集まって咲いていた。その山には山の気が漂っているように感じた。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ




くろもじの花に夕日の及びけり


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

錨草(いかりそう)

2009-04-22 | 俳句・春・植物


夕暮は森閑として錨草

メギ科の多年草。山地の樹下などに自生する。花の形が船の錨に似ているのでこの名がついた。四月頃、茎の上に淡紅紫色の花が下向きに咲く。花の色が白や黄色の種類もある。夕暮れの森は静かで風もない。そこに錨草が群舞するかのように咲いていた。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ




落人(おちうど)の通りし道や錨草


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風車(かざぐるま)

2009-04-21 | 俳句・春・人事


磯風に廻るや雨の風車

風を当てて回す幼児の玩具。かつては縁日などに、風車を藁束に刺して売った。これが「風車売」である。風車売の色とりどりの風車が風を受けて一斉に回る景色は春らしい。雨の中で磯風を受けて回っている風車があった。雨でもこんなによく回るとは思わなかった。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ




さぼるにはあらず止まつて風車


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ  人気ブログランキングへ


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする