俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

鮎釣

2014-07-31 | 俳句・夏・人事




鮎釣の流れを読んでゐるらしき



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鮎はアユ科の淡水魚。

日本、朝鮮半島、中国沿岸に分布している。

鮎漁は友釣が一般的だが、ほかに投網、鵜飼、簗などがある。







長良川の鮎釣を見た。

流れに沿って真っ直ぐな列を作って釣っていた。

時折、棹を反対側に向けたりして流れを読んでいるようであった。






鮎釣の腰まで浸かる者ゐたり



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グラジオラス

2014-07-30 | 俳句・夏・植物




グラジオラス旅の足取り確かなる



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アヤメ科の多年草。

地中海沿岸、南アフリカ原産。

江戸時代に渡来したが、現在栽培されるのは明治以降輸入の園芸

種。

夏、剣状の葉間から花茎を伸ばし、漏斗状の六弁花を横向きに下

から順に開花させる。







見知らぬ土地を歩いていると、草地にグラジオラスが咲いてた。

花言葉は「堅固」だそうだが、こちらの旅をする足取りもまだしっかり

としていた。






道端のグラジオラスに足止めぬ



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炎天

2014-07-29 | 俳句・夏・天文




炎天の人影のなき町にきぬ



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夏の日盛りの灼けつくような空をいう。







関駅から途中蕎麦を食べた後、炎天下を歩いた。

目指すは長良川のほとりにある円空入場塚等である。

歩くのは苦ではないが、ぎらつく太陽の下を歩くのはさすがに堪え

た。

結局、人影のない通りを十キロ以上歩くことになった。






炎天を三里歩いてしまひけり



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青無花果(あおいちじく)

2014-07-28 | 俳句・夏・植物




青無花果そば屋探して歩きけり



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クワ科の落葉小高木。

栽培果実としては世界最古。

果実の成熟は年二回。

夏果と秋果があり、前者は前年の幼果が越冬し、夏熟するもの。

その熟する前の実が青無花果。

後者は秋熟するもの。







長良川鉄道の一輌電車に揺られて岐阜県の関駅まで行った。

駅前で昼食を摂ろうと思ったが、喫茶店が一軒あるだけで食事ので

きる店が全くない。

そこで止まっているタクシーの運転手に蕎麦屋があるか尋ねたとこ

ろ、歩いて十分ほどのところにあると言われたので、歩き始めた。

すると、道端に青無花果が生っていた。

熟したら美味しくなるだろうと思った。







蕎麦屋はほどなくして見つかった。

笊蕎麦が八百円と少々高かったが、細めでしっかりとした歯ごたえ

があり美味しかった。

後で人に聞いたところ、有名な店で、店主が蕎麦の種を撒くところか

ら全て自分で行っているということであった。

有名な書家や俳人もよく来る店とのことでもあった。






青無花果旅にしあれば足軽く



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夏草

2014-07-27 | 俳句・夏・植物




夏草に隠るる人のなかりけり



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夏に勢いよく茂った草をいう。

緑に染まった夏草には生命力が感じられる。

夏草の茂ったところがあった。

昔は子供がよく隠れたりしたが、今ではそんなことをする人は誰もい

なかった。






夏草の水無き川の底にかな



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